文献検索の基本@OMU
公開:2023/05/28
タイプ別に文献・先行研究の探し方を説明
特に論文の探し方については初学者にとってハードルが高いため、詳しめに解説
図書館による初心者ガイドも参照のこと
主に商学部・経営学研究科の学生向け
いずれも学内ネットワーク(OMUNET)またはVPNからアクセスして利用する
図書館の蔵書を検索する
まずは図書館のウェブサイトのトップページにある検索欄(簡易検索)から。
物足りなければ詳細検索を。
ちなみに、図書館の検索システムは「OPAC(Online Public Access Catalog;オンライン蔵書目録)」と呼ばれる。
本学図書館の蔵書であるか否かに関わらず書籍情報を調べる場合
CiNii Research[link]
全国の大学図書館の蔵書を検索できる。
検索欄の下にある「本」をクリックすると、書籍に絞り込んで検索できる。
これを指定しない場合、論文などもまとめて検索できる。
国立国会図書館サーチ[link]
国会図書館のみならず、全国の公立図書館や大学図書館の蔵書も併せて検索できる。
関連情報
大学図書館を使い倒すために図書館@OMUのウェブサービスの使い方も心得ておくとよい。
OMUで使えるデータベースの紹介も参照されたい。
必要な文献が手に入らない場合@OMU#654ddee36b512d00003da426
論文を検索する
前提
本ページで紹介する論文データベースは、第一義的には論文の情報(メタデータ、書誌情報)を検索するための道具。
DBのページから直接PDF本文が入手できればラッキーと思っておく。
目当ての論文を実際に入手する方法については電子ジャーナルの使い方@OMUを参照。
補足:なぜ2つの段階に分かれてしまうかと言うと……
論文の本体(通常はPDF)は様々な出版社や学会などが所有しており、ただ1つのデータベース(DB)で集中管理されているわけではない。
以下で紹介する検索サイトは、あちこちで分散管理されている論文の書誌情報(メタデータ)をまとめて検索するサービスを提供している。
したがって、文献の本文は外部のDBから入手することがほとんど。
当該文献がフリーアクセスに設定されていれば誰でも本体を入手できるし、
そうでなければ、条件を満たした人(e.g., 有料契約者)しか入手することはできない。
言い換えれば、大学に所属している人は、大学が組織として契約している範囲内で文献を利用できる。
必要な文献が手に入らない場合@OMU#654dc4326b512d00003da420
取っつきやすいサービス
Google Scholar:世界中の論文をざっくり検索[link]Google Scholar.icon
ご存知Googleが運営する、学術文献や特許情報に特化した検索ポータル。
機械的にデータを収集しているので玉石混交だが、それだけに収録数は膨大で、論文検索の入口としてプロも日常的に使っている。
PDFへのリンクが表示されている場合、それが最終版であるとは限らない(プレプリントや著者版の場合がある)ので注意。
CiNii Research:日本の論文をそこそこ丁寧に検索[link]CiNii Research.icon
国立情報学研究所(NII)が運営する、主に日本国内で発表された学術文献を扱う検索ポータル。
国内の各種団体が運営する複数の学術データベースを横断検索しているので、それほど綺麗な結果が返ってくるわけではない。
詳細な条件検索をおこないたい場合は、最初からJ-STAGEで検索を開始するのも手。
ただし、カバレッジは大幅に低下するので併用するとよい。
関連サービス(いずれもCiNii Researchに統合予定)
CiNii Books(大学図書館の蔵書の横断検索)
CiNii Dissertation(博士論文の検索)
より専門性の高いサービス
Scopus:全分野・世界中の論文の書誌情報DB (1)[link]Scopus.icon
OMUで国際ジャーナルのコンテンツを検索するなら、まずはこれ。
大手学術出版社の1つであるエルゼビア(Elsevier)社が提供する世界的な論文DB。
システマティック・レビューを行う場合など、厳密なプロトコルに従って文献を検索する際のデファクトスタンダードの1つになっている。
市立大学では、これの代わりにWeb of Science(WoS)が提供されていた。
少なくとも社会科学系ではWoSの方がポピュラーだった。
Scopusの競合で、出版社からの独立性を売りにしている。
ProQuest:全分野・世界中の論文の書誌情報DB (2)[link]ProQuest.icon
プロクエスト(ProQuest)社が提供している世界的な論文DB。
2021年、前述のWoSを運営するクラリベイト・アナリティクス(Clarivate Analytics)社が買収したため、いずれ統合される?
本学では、このDBのうち「ABI/INFORM Collection」を利用可能。
便利な関連サービス
Semantic Scholar[link]Semantic Scholar.icon
AI(機械学習)を活用した論文DBで、次のようなことがわかる。
この論文と類似の先行研究にはどのようなものがあるか?
この論文の出版後に、どのような関連研究が発表されたか?
この論文はどのような文脈で引用されることが多いのか?
自分の研究にとって重要そうな論文を見付けたら、このサイトで関連文献を一気に確認しよう。
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