必要な文献が手に入らない場合@OMU
公開:2023-11-10
必要な文献が図書館や電子ジャーナルで入手できない場合の対策まとめ
原則として杉本図書館のページにリンクしているが、他のキャンパスでも基本は同じ
論文
まずは電子ジャーナルの使い方@OMUにある通り、大学が契約している電子ジャーナルでの入手を試みる。
その方法で手に入らなかった場合、通常の検索エンジン(e.g., Google)でも検索する。
Google検索のクエリにfiletype: pdfを追加すると、なぜか入手できてしまう場合もある。
検索エンジンでの文献入手を試みる際の注意点
入手できたデータは最終版か?
論文のプレプリントや著者版がヒットする可能性が高い。
最終版(出版者版)と、プレプリントや著者版を同一の文献として扱ってはいけない。
内容を確認するためには役立つし不正でもないが、自分の研究で引用する際には注意。
権利的に問題のあるデータではないか?
参考:著者版や別刷りが配付されていることの多い、研究者向けSNS
ResearchGate[link]
Academia.edu[link]
それでも駄目なら、紙媒体での入手を目指す方針に切り替える。
図書館に紙媒体で所蔵されている論文誌(ジャーナル)をOPACで検索する。
論文単体をOPACで検索することはできないので、まずは雑誌単位で検索すること。
所蔵あり → 複写して入手
ほとんどのジャーナルは地下の集密書庫に保管されています。
雑誌は貸出できないので、ルールに従って複写して入手する。
所蔵なし → ILLで他大学から複写を取り寄せ(有料)
書籍
まずはOPAC(蔵書検索)で検索を行う。
cf., 文献検索の基本@OMU#6472b08e6b512d000049df10
目当ての蔵書がなかった場合でも、検索結果の画面は閉じない方がよい。
検索内容に基づいて、下記の手続きのフォーム入力を省略できる場合があるため。
目当ての文献が貸出中の場合
貸出予約
他の人に貸出中の図書をなるべく早く、確実に借りたい時に使う。
現在の借主にはメールで催促が届くし、図書が返却されたら自分にメール通知が届く。
ログインすればウェブから予約登録できる。
ただし、所蔵場所が「研究室」の図書は対象外。
2Fカウンターで取り寄せしなければ借りることができない。
おまけに時間が掛かったり、待たされた挙げ句借りれない恐れもある。
その場合は図書購入希望(後述)を出すという手がある。
というのは、システム上は「図書館の蔵書」として管理されているものの、実態としては教員の私物に近いため。
研究室で文献の山に埋もれていたり、紛失されてしまっていたりするかもしれない。
旧市大の頃に、教員が研究費で購入した図書が該当し、公立大ではこの制度が廃止されている。
目当ての文献が所蔵されていない場合
新規購入希望
https://lib.omu.ac.jp/sugimoto/webservice#!#6
学生全員に権利があるので、必要な本があれば駄目元でも依頼してみないと損。
年間の購入上限額:学部生 3万、院生 5万
ログインすればウェブから申請できる。
ただし、既に蔵書されていないかを確認してから申請すること。
OPAC検索で見つからなかった場合、検索結果画面から申請することも可能。
希望が通るかどうかはスタッフが判断しているので、合理的な理由や備考を記入しておくことを推奨。
「娯楽書のようなタイトルと表紙だが、中身は歴とした研究書である」とか。
配送予約(他キャンパスからの取り寄せ/コピー請求)
現物を送ってもらうことも、文献の一部の複写を届けてもらうこともできる(後者は有料)。
現在のところ、旧市大と旧府大とでシステムが分かれている。
外部機関との連携サービス(ILL)
https://lib.omu.ac.jp/sugimoto/Other_Institutions
現物または複写の取り寄せ、現地訪問の予約が可能。
基本的に有料で、相手先によって金額は異なる。
大阪府内の公立図書館からの現物取り寄せは無料。
そもそも情報の探し方がわからない場合
レファレンス・サービス
https://lib.omu.ac.jp/sugimoto/webreference
大学図書館であるか公共図書館であるかに関わらず、そこで資格を持って働く司書は情報検索のプロであり、情報検索の方法について無料で相談できる。
ただし、レファレンスは「答え」そのものよりも「答えの探し方」を尋ねるための仕組みである点には注意。
全国の図書館に持ち込まれた相談内容と回答が集約されたサイトが存在するので、ここを読めば雰囲気が掴める。
レファレンス協同データベース
現地のレファレンス・カウンターでも、ウェブからでも相談できる。
参考図書
『独学大全』
『調べる技術:国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』
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