『身近な薬物のはなし──タバコ・カフェイン・酒・くすり』
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2025/3/17
目 次
最大規模の害を引き起こす薬物
嗜好品と文化
医薬品乱用の背景にあるもの
ストロング系チューハイへの警鐘
ストロング系とは?
なぜストロング系は危ないのか?
なぜストロング系は愛されるのか?
アルコールによる健康被害
アルコールによる他者・社会への害
第3章 アルコール(2) 人類とアルコールとの戦い
理性を曇らせる飲み物
米国におけるアルコール規制
他の国々におけるアルコール規制
なぜアルコール規制はむずかしいのか
第4章 アルコール(3) 人間はなぜ酒を飲むのか?
生き延びるためのアルコール
アルコールのために集い、つながる人々
なぜ一部の人は飲みすぎるのか?
アルコール問題の背後にあるもの
第5章 カフェイン(1) 毒にして養生薬、そして媚薬 「不自然」なドラッグ
カフェインの薬理学
毒にして養生薬
媚薬としてのカフェイン
第6章 カフェイン(2) 人類とカフェインの歴史
ヨーロッパに「近代」をもたらした薬物
カフェインの起源と人類との出会い
カフェインに対する社会の反応
カフェインが引き起こした悲劇
人が集える場所をつくる薬物
市販薬乱用・依存の現状
なぜ若者たちは市販薬にアクセスするようになったのか?
市販薬は本当に安全なのか?
「濫用等のおそれのある医薬品」指定をめぐる諸問題
「モノ」の管理・規制だけでなく、痛みを抱える「ヒト」の支援も!
第8章 処方薬 医療へのアクセス向上が作り出す依存症
「選択的に」忘れられる薬害
睡眠薬・抗不安薬依存症の周辺
対策の功罪と精神科医療の課題
本当に解決すべきなのは「不安」なのか?
第9章 タバコ(1) 二大陸をつないだ異教徒の神器 近年とみに立場が悪くなっている薬物
タバコとは――その薬理作用と有害性、依存性
タバコの起源と文化的意義
タバコへの弾圧と抵抗
タバコ嫌悪に底流する差別意識
第10章 タバコ(2) 社会を分断するドープ・スティック
人を怠惰な馬鹿にする薬物?
社会システムによるタバコ依存症の拡大
タバコの衰退
公衆衛生政策は現代の「異端審問官」なのか?
第11章 「よい薬物」と「悪い薬物」は何が違うのか?
薬物を使う人類
「身近な薬物」と「身近ではない薬物」の違いとは?
国際的潮流の大転換
「よい薬物」も「悪い薬物」もない
あとがき
メモ
ドラッグストアは市販薬ODに貢献している
国内市場規模8兆円超え
2009~登録販売者制度
市販薬の95%はこの資格で販売可能(第一類の販売には薬剤師が必要)
プチプラコスメや廉価な生活用品による集客
化粧品や医薬品のあがりで生活用品を安く売れる
市販薬は処方薬よりも古い
処方薬だと改良されたものがあれば「くせになりやすい薬」は第一選択にならない
カフェイン
コーヒー、茶が流入する以前、17世紀ヨーロッパ人は酒浸りだった
聖月曜日に象徴されるように階級に関係なく朝から晩まで飲んでいた 料理にも清潔という理由で酒を使っていた
カフェインは産業革命以降の社会と相性が良かったため熱烈に歓迎された
酔わない、むしろ頭が冴える薬物。知的労働にぴったり
コーヒーの伝来とともに時計の分針が登場(マイケル・ポーラン,2023)
英国はコーヒーから茶に移行
喫煙するとカフェインの代謝が速くなる
2013~エナドリが全国の自販機に
カフェインは濫用薬物とは思われていないが、薬理作用は濫用薬物の条件を満たしている(グリフィス) 気分の変化
耐性
100mg常用で30mg以下ではほとんど効果を感じなくなる
離脱作用
なぜか社会に受容されている
普及しすぎた
現代の価値観にマッチしている
安全
カフェインの疲労をマスクする作用