過剰分業(Overspecialization)
大企業の出現は分業によって成された。
企業にとって分業はヘロインのようなもの。短期的には薬効をもたらすが、使用を間違えると破滅をもたらす。
企業は分業によって大企業へと橋を架けるが、分業によって身動きができなくなる。
意識的な介入、つまりマネジメントが必要であるが、分業というシステムを理解している人は少ない。
仕事に難しさを感じる時、分業即戦力でしのいだ組織はその成功体験からまた分業で解決しようとする
しかし分業によって細切れになった仕事は簡単になっているが、仕事を状況に応じて組み立てなおすことは難しくなっている
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自分が分からない製品の広告を作らなければならない様子
店頭に並ぶマンガの広告帯がつまらないのも同様
分業の進行
需要が生産量を上まわるとき、仕事量は人の就業時間を超えてしまう。
このとき仕事を管轄するものによって、仕事を分けて分担する分業によって、人の就業時間内に仕事を終えられるようになる。
大きな需要が短期間であれば分業は一時的な状態で、需要が落ち着くことで分担視されていた仕事は統合されるようになる。たとえば年始年末やイベントなどで仕事が一時的に増えるような状況が該当する。
しかし需要が高まり続けて分業が常態化すると、統合する機会は減っていく。そして昇進タイミングで分業前の知見は失われる可能性が高い。分業した後の経験しかしていない部下が昇進すると、分業の前がどうなっていたのかの理解は失われ、分業された後が通常状態になる。
この時は元の上司の助けがあれば統合は可能である。しかし10年~20年立ったり、上司が転職したりすると分業前の知見は失われる。
このような変化のによって分業は一方的に進むようになる。
反対に、業界が斜陽になって需要が生産量を下回り続けると、リストラや縮小によって統合が進むようになる。
「超分業」の時代