読めると理解の混同
文章を読めると理解したと思いがち。
読めているだけなのに、理解したという自己認識のもと行動すると問題が起きる。
関連
学んでいくうえでの大きな障害が「読めることと理解の混同」だ。
何か本から学んでいるとしよう。
このとき文章を読めることと、その文章を理解していることには大きな違いがあるが、人は混同しやすい。
リチャード・ファインマンという物理学者がいた。ノーベル物理学賞も受賞するほど優秀だが、なにより非常に分かりやすい講義は学生に大人気だった。しかし問題があった。分かりやすぎて学生は学んでいなかったことだ。理解に自信のあった生徒をテストをしたらズタボロだった。これはファインマン効果として知られている。専門的には流暢性といわれる問題だ。
現在の自分の状況に視点を移そう。
よりたくさんのことを学ばなければならないとプレッシャーを感じやすい状況になってきている。
置かれている状況
・もっと学ばなければならないと感じているが、あまりに多く、現実に圧倒されている
・あの人はたくさん学んでいる、このままではどんどん引き離されてしまう
何が起きているか
この状況に置かれているとき、コスパよく楽に理解したいプレッシャーが積み上がっていく。読むのに苦労しそうな本ではなく、簡単に読めて分かった気になれる本を選んでしまう。「マンガで分かる○○」や、まとめサイトが有り難く感じる。
しかし実際には行動を変えられるほどには学んではおらず、現実の行動は変わらないままになっている。しかし自尊心は満たされている。
どのような結果を引き起こすか
これがコスパよく楽に理解したいというニーズに動かされて、実はたいして理解は深まっていないが理解の自信は積み重なっているサイクルに陥る。この状況を維持してしまうと実際の理解と、自分の理解の自信のギャップがどんどん開いていく。
何に注意すると気づきやすくなるか
注意が必要な先行指標
試行錯誤する時間がもったいないと感じる
理解できない時間が無駄だと感じる
コスパを気にしすぎる
注意が必要な遅行指標
読んだ本の数に効力感を感じる
もちろん学習習慣を身に付けるために手を出しやすい入門書から入ることは理にかなっているが、それがづっと続いてしまうと虚栄心を満たすためになっているかもしれない。いつまでも分かりやすいものばかりに手を出していたら注意が必要。
理解度のチェックの方法は簡単で以下を試せばいい。
・理解を用いた行動ができる
・質の高い問いかけを作れる
分かりやすいまとめ
分かりやすさは実際の理解以上に理解していると自信を過剰に引き出してしまうことがある。分かりやすい物ばかりを読んでいるとき、楽をしたいが学んでいる実感を得たいという怠惰に陥っていないか注意する。
※こういう一文をTwitterにコピペして「学んだぜドヤ」感をだしたら完璧
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読めると理解の混同
読めることと理解は大きく異なる