認知経済的な振る舞い
"一般的なるものへの渇望"と言う代わりに、私は"個別ケースへの軽蔑的態度"と言うこともできた。 ヴィトゲンシュタイン
人は考える負担を減らそうとする傾向があり、起きた出来事を単純に捉えようとしてしまいがちです。すると実際に起きている状況とはズレてしまいます。
例えば、抽象化したり一般化する表現は考える負担を軽くします。込み入った話だったり、話を長時間続けていくと、楽に考えたくなり、実際に起きたこととのズレが大きくなっていきます。困るのは、この現実とのズレが大きくなるほど、本当に役立つ行動が見つけにくくなってしまうことです。
頭は働いていないのに口が動いていると気軽なおしゃべりとなって満足を覚えやすいです。口を動かす満足に気をつける必要があります。
以下は、考えるのが楽になる行為の一例です。
話し方
・一方的に話をする
・読心術をする(相手の考えを分かっているような表現をする) ・振る舞いを通じた忖度を要求する
・相手の考えを推測し、そのまま押しつける
考え方
・過度な抽象化
・過度な一般化
・状況や考えの固定化
・グレーゾーンを無視するゼロか1かのバイナリ思考(現実はfloat)
・早すぎる評価
・ディスコースに寄った物の見方
・レッテル(偏見・ステレオタイプ)
・早急な理解(はいはい、分かった分かった)
・利用可能性ヒューリスティクス(自分が理解しやすいように相手の話を聞いてしまう)