要領の呪い
試行錯誤の痛みに耐えられない
上澄みだけをすくい取りたい軽薄者
評価される仕事だけやる
自慢できる仕事だけやる
与えられた仕事だけやる
苦労することが分かっている昇進は避ける
上澄みにあやかれるとき学習が好きになる
まとめだいすき
他人からの直接依頼や、受験勉強、大学生活の単位取得といった「短期的に成果の出る要領の良い」行動習慣が身についていると、
「正解の分かりにくい自発的な行動」「短期的には成果が見えにくい」「要領が悪く感じられる」といった中長期の試行錯誤は忌諱される傾向が生まれる
最短距離で“オタク”になりたい
そのマーケター氏によれば、大学生の彼らは趣味や娯楽について、てっとり早く、短時間で、「何かをモノにしたい」「何かのエキスパートになりたい」と思っているという。彼らは、何かについてとても詳しいオタクに“憧れている”のだそうだ。
ところが、彼らは「回り道」を嫌う。膨大な時間を費やして何百本、何千本もの作品を観て、読んで、たくさんのハズレを掴まされて、そのなかで選球眼が磨かれ、博識になり、やがて生涯の傑作に出会い、かつその分野のエキスパートになる――というプロセスを、決して踏みたがらない。
彼らは、「観ておくべき重要作品を、リストにして教えてくれ」と言う。彼らは「近道」を探す。なぜなら、駄作を観ている時間は彼らにとって「無駄」だから。無駄な時間をすごすこと、つまり「コスパが悪い」ことを、とても恐れているから。
無駄は、悪。コスパこそ、正義――。「何者かになりたい」人たちが集うある種のオンラインサロンには、そういう考えの人たちが集っている。このサロンに入り、影響力のある人とつながって、インスタントに何か一発当てたい。脚光を浴びたい。バズりたい。そんな「一発逆転」を狙う人たちであふれている。「これさえ実行しておけば成功する、魔法の裏技」「この人とつながったら、成り上がれる」、そんな秘密のバックドア、ゲームで言うところの“チート”を、彼らは日々探している。
最短距離で“オタク”になりたい
今の大学生は物事に詳しい「オタク」に憧れているが回り道を嫌うので「最短距離でオタクになれる方法」を探しているらしい
反意語
記事
若者の『動画に比べて漫画はタイパが悪い』という感覚が分からない→情報処理の方法が違うのでは?
たまに役所の人から「この本いいですよ」と聞くとかなり浅いやつなので、彼らも忙しいし「パッと見やさしくて、少し頭いい人なら短時間で要点が掴めるやつ」しか頭に入らないようになってる世の中の構造があるんだろうなあとは思います。
世の中の大事な価値は「全然わからないことを手を動かしながら頑張って理解していく」ように変わってて、だからGoogleもTESLAも一見無駄なプロトタイプ作りまくってるんだけど
「頭いい人ならショートカットして正解にたどり着いて世の中を牽引できるはずだ」という常識の古さから抜け出せてない
努力はしたくない、いいところだけしたい / うっかりデイリー 2022年7月30日号
「意識だけ高い」人たちは、いったい何を考えているのだろうか