組織
なぜ組織が存在するのか
人は人と取引する際に、損をしないように様々なタスクをする。お釣りが正しいかを数えたり、契約書を交わしたりする。このタスクの負担を取引コストという。 しかし多頻度かつ継続的な共同して仕事を行う場合、その都度金銭の受け渡しや契約書を伴う取引をしていたら負担が大きい。隣の同僚に仕事を手伝ったもらう際にも契約書や金銭の取引が必要だったらそれだけで大変だ。
人と人とがお互いの活動はお互いの利益に貢献すると信頼し、取引コストを削減し、共有する資産を用いて営業活動するようになった。これが組織。
組織の境界は何で決まるか
取引コストによって決まる
経理といった多頻度かつ継続的な仕事は取り込まれる
その組織の価値に対して中心的
研究所など知財
多頻度、継続的
経理
一時的な仕事は市場で取引される
弁護士、弁理士、税理士など士業
よい組織とは何か
取引コストが少ない
余剰が少ない
取引とは何か
余剰を交換する
うまくできないことに値段が付くことはほとんどない。自分が得意なこと、稀少なこと、それによって誰かの利益を増やせることが取引の対象になる。
能力
知識
知識はどれだけ使っても減ることはない。むしろ使うことによって増える。しかし、常に使われつづけてはいない。
どれだけ稀少かつ高度な知識を持っていても、一日8時間使えていない。それどころか一日1時間も使っていない。
資産
自分には十分以上のものがある。農家の野菜、自分で消費する以上のものがある。
余剰はどのように発生するか
知識の収穫逓増
規模の経済
学習曲線
出社して「今日は何をしようか」と悩む
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組織とは
意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム
組織とは企業において局所的な現象である。
あるメンバーが組織化された行動を取れる相手は数人から、多くて十数人であり、企業全体の人数からすると極めて少ない。細い組織化の目が組織図上に這っている。企業全体が組織化されているというのは幻想である。
論文
Barnard, C. I. (1968). The functions of the executive (Vol. 11). Harvard university press.
チェスター・バーナードによる組織成立の3条件
共通目的(組織目的)
協働意志(貢献意欲)
コミュニケーション