斜め45度から見てしまう自然観
一瞬を切り取りすぎてはいないか。
一瞬と時を超える性質は反対のものである。
良い環境からの好ましい刺激が潤沢である。
一方で、写真や映像は、その演出技術によって、その環境から稀少な一場面を抽出できる。
平凡な風景を、あたかも価値のある夢のような場面に仕立て上げてはしないか。
潤沢な環境の力ではなく、稀少性を生み出す演出の力だったりはしないか。
受取手は素朴でありすぎやしないか。
潤沢性と稀少性を取り違えたとき、何が起こるだろう。
広まらず、稀少なままとなる。
何か構造的なものを明らかにしても、それが広まらなかったとき、それは構造による力ではなく、稀少な性質を取り違えていただけかもしれない。
さまざまな角度からの撮影に耐えうるか
斜め45度は美しくなるが、その美しさは稀少で限定的な性質だ。
様々な光源条件に耐えうるか。
時間の流れに耐えうるか。