半導体
GPU本体(GCD=Graphics Chip Dieと呼ばれる)は最先端のプロセスノードである5nmで製造し、MCDは1世代前(7nm)の改良版となる6nmで製造することで、巨大なダイサイズのチップを比較的低コストで製造することを可能にしている。
具体的に言えば、GCDのダイサイズは300平方mm、MCD 1つあたりは37平方mmだから、37平方mm×6=222平方mmとなるので、合計で522平方mmのダイサイズとなるが、それぞれを別々に生産することで歩留まり(製造したチップのうち良品として使える率のこと)は大きく向上することになる。歩留まりが向上する=低コストでの製造を意味することになるので、チップレットのパッケージ分の追加コストを考えても500平方mm級のチップを製造するよりも圧倒的に低コストで製造することが可能になる。
競合となるNVIDIAのGeForce RTX 40シリーズは、モノリシックな構造でGeForce RTX 4090(AD102)が608平方mm、GeForce RTX 4080 16GB(AD103)が378.6平方mmというダイサイズであるのに比べると、より低コストで製造することができていると考えられる。
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高速化が進む電気信号
――ルールに従ってはダメなのですか。
たとえば、熱や帯電を逃がすために回路の線と線にこれくらいの距離を開けるといったルールがある。ファウンドリーは歩留まり悪化の責任を取りたくないのでルールを守るよう要求する。だが、ルール通りにやったらマージンばかりで競争力のない商品になる。昔は自分たちでルールを決めていたから、ここはサボればいいというのがわかった。今は見極めができなくなった。
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3D Chiplet Stacking Technologyにより、従来の2次元のものと比べてインターコネクトの密度が200倍以上に向上。また、ダイ間の接合は銅と銅を直接接合することで熱の問題を劇的に解消し、マイクロバンプを用いた3次元積層と比べても15倍以上の密度、3倍以上のエネルギー効率をインターコネクト部分で達成できるという。