信頼と信用
Trust and Credit
信用
条件付きで相手の主張を信じること
安心
信頼
条件無しに相手の主張を信じること
信用の例
信用金庫
信用取引
信用調査
信用と信頼
信用の2つめの要素は、相互関係だ。あなたが誰かのために一歩踏み出すとき、相手もあなたのために一歩踏み出すだろうか。ルイスはトールキンの韻文を賞賛した後に、「詳細な批評(各行への不満を含む)は以下の通り」と続けている。ルイスの細かな注釈は、包括的なテーマから単語の選択にまで及んだ。具体的な変更を提案し、節ごと書き直したところもあった。トールキンは落胆するどころか、指摘の大半に応える形で大々的に改訂した。「トールキンは(自分をさらけ出すという)大きなリスクをおかした」と、文学研究者のダイアナ・パブラック・ぐらいやーは指摘する。「ルイスは惜しみなく詳細な返答をした」
そして、2人の関係は次の重要なステップに進んだ。ルイスもリスクをおかしたのだ。枯れも自分の死を数編トールキンに書き送り、トールキンも言葉を惜しまず厳しい意見を帰した。「彼はずっと、私の唯一の読者だった」と、トールキンはルイスについて語っている。「私の物語が個人的な趣味を超えられると思わせてくれたのは、彼だけだ。もっと書けるはずだという彼の熱意あふれる絶え間ない励ましがなければ、「『指輪物語』は」結末にたどり着かなかっただろう」
「信用」と「信頼」は、一般には同義語として使われるが、重要な違いがある。
信用が具体的な感覚なら、信頼は総体的な感覚だ。信用は相手に何を求めるかであり、信頼は相手をどう考えるかだ。経済学者のロバート・シラーは、信頼を「他人に関する疑いを捨て去る心の状態」と定義する。