不確実性
経営学でよく取りあげられるのはフランク・ナイトの不確実性。確率分布の明確さの度合いで評価され、確率分布が分かっているものは「リスク」、確率分布が不明で、測定できるかどうかも分からないものはより不確実性が高いという。
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ケインズの蓋然性論とナイトの不確実性論
「フランク・ナイトの経済思想─リスクと不確実性を中心として」
プロダクト開発における技術的問題に対して、このナイトの不確実性を当てはめるとどうなるか
既存の延長ではなく、確率も分からないし、測定もできないなら、不確実性が高いことに。事前評価不能
研究開発では悪魔の川、死の谷、ダーウィンの海と呼ばれることがある
いくらつっこめばいいのか、どれくらい時間をかければいいのか事前に確定しないため、現在までの投入リソースで進む止まるを判断することに。ゴールまでを事前に完全に計画しようとするのは、意思決定としてはだいぶ怪しい。事前に適切な意思決定ができる不確実性は、確率に落とし込めるところまで。
ブルブレイスの不確実性
組織が活動していくために必要な情報量と、実際に組織がすでに入手している情報量との差
不確実性の段階
偽物の不確実性
やっかいな性質で、社内で露わにするのは自分の評判につながると考えていると、無知無能無関心を隠すため、是正が難しい
ナイトの不確実性
下記参照
ナイトの不確実性
確率の不確実性
組み合わせの確率
サイコロの目が何になるのかの確率
大量のデータを元にした確率
平均寿命と実際の寿命
確率分布が分からない不確実性
繰り返さず、一回限り
第1のタイプは「先験的確率」である。これは例えば「2つのサイコロを同時に投げるとき、目の和が7になる確率」というように、数学的な組み合わせ理論に基づく確率である。
第2のタイプは「統計的確率」である。これは例えば男女別・年齢別の「平均余命」のように、経験データに基づく確率である。
そして第3のタイプは「推定」である。このタイプの最大の特徴は、第1や第2のタイプと異なり、確率形成の基礎となるべき状態の特定と分類が不可能なことである。さらに、推定の基礎となる状況が1回限りで特異であり、大数の法則が成立しない。ナイトは推定の良き例証として企業の意思決定を挙げている。企業が直面する不確定状況は、数学的な先験的確率でもなく、経験的な統計的確率でもない、先験的にも統計的にも確率を与えることができない推定であると主張した。
そしてナイトは完全競争の下では不確実性を排除することはできないと主張し、その不確実性に対処する経営者への報酬として、利潤を基礎付けた。
組織の不確実性・多義性への対処
不確実性への対処
問題の解決に必要な情報を収集する
当事者間で解決すべき問題を明確化・合意
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組織の情報処理モデルを確立したとされるガルブレイス(J.R.Galbraith)は、環境からの情報処理負荷である不確実性(uncertainty)と組織の情報処理能力とを適合させることにより、組織の有効性が確保されるとした(Galbraith, 1973, 1977)。
『組織の横断設計』1980 初出1973
『Organization Design』 未邦訳1977
ここで不確実性は、通信理論で展開された情報概念を援用して、組織が諸活動を調整するために必要としている情報量と組織がすでに保持している情報量との差として定義される。
組織が情報処理活動を行う根拠は不確実性の削減にあり、組織はその構造や制度を設計し、情報システム機能を整備するなどさまざまな組織デザイン戦略を選択することで、こうした環境の不確実性に対処するとされる。
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日本の政策不確実性指数