断絶の時代
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継続の時代の終焉:20世紀半ば、社会と文明における根源的な変化が起こりつつあった。予期された変化は、確かに訪れた。そして今なお、余震は続いている。
1969年、ドラッカーは『断絶の時代-いま起こりつつあることの本質』を書き、「地震の群発のように社会を激動が襲いはじめた、その原因は地殻変動としての断絶にある。この断絶の時代は起業家の時代、グローバル化の時代、多元化の時代、知識の時代である」と言いました。
この激動の時代の転換というものは、何もかもが同時に変わるものではありません。もう変わってしまったものもあります。一番最初に変わったのは、恐らく肉体労働の占める位置だと思います。と同時に、労働組合の重要性というものの変化です。重要ではあっても、かつてのような重要さではなくなった。労働組合は、とりわけイギリスでは政府そのものだったわけです。そういうすでに起こってしまった変化、それから進行中の変化、経済のグローバル化などは、現在進行中の変化です。
教育、政治などはこれからで、教育のほうは項目さえまだ分からない。政治のほうは、利害集団による連合政治というものが、不可能になっている。なぜならば、知識労働者には利害というものがない。その知識労働者をまとめる政党は、まだ現れていません。
或いは、社会の問題は、すべて国がやってくれるはずだという中央集権の手法も通用しなくなっています。政府がやることにも限界があり、得意なことと、不得意なことがあるということが、明らかになっています。それらが全部変わり終わるのが、恐らく2020~2030年であるといいます。