アメリカのデモクラシー
市民が封建的土地保有とは異なる形の土地所有を始め、動産が富と認められて独自に影響力を生み、権力をもたらすようになると、技術上の発見、通商、産業における改善がなされるたびに、それだけ平等の新たな要因が人間社会に創り出される。このときから、何か新しいやり方が見出され、何らかの必要が生じ、欲求が満足を求めるようになると、それらはすべて普遍的な平等化を推し進める。贅ぜい沢たくに憧あこがれ、戦いを好み、流行を追うなど、人間精神のもっとも浅薄な情熱も、またそのもっとも深遠な情熱も、ともども富める者を貧しくし、貧しき者を富ませるために働くかに見える。