自意識
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「自意識」はいつ生まれたか
18 世紀はこのキリスト教的世界観が世俗化されていった時期でもある。神との一致をもって神の愛を感じ取るという、神と人間の垂直の図式のなかで定式化されていたアイデンティティーは、神の愛を一々口に出すことなく、神の愛を人間の共同体の関係性のなかで再発見するという形で、共同体の人間相互の関係性で、神の御業を相手の人間の心の内に見て取るという水平軸での愛の共同体へと転換した。 神との垂直の軸で、愛による一致(アイデンティティ)を確認していた人間は、近代的な世界観で神のことを引き合いに出さずに人間社会の調和的統一を確実なものとするために、目の前の他者のうちに神の愛に代わるものを見出し、神の眼は私を俯瞰的にみるために自らが自らを監督する眼、すなわち心理学でいう自意識、超自我という考え方を生み出した。自己は見る自己と見られる自己からなる二重体として捉えられ、いかに見る自己が自己全体を統御するかが、当時、近代的な学問として成立しつつあった心理学や教育学の関心事であった。 村上龍.icon「村上春樹は最大公約数を書いてるから,たくさんの人に受け入れられるのはわかる.自意識の揺れを描いている.それを吹き飛ばすのがセックスや戦争.」 「人は他人との関わり合いのなかで、自意識を持つ。まさにその自意識こそが、他人との関係を我慢できないものにする」
自意識は絶対無くならない。逆にそれを否定することで自意識に囚われる。だから遊んであげるのがいいよ。freakscafe.icon