生贄を選び出すことによって争いを止める
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法体系を持たない未開の社会では、一度暴力が起こると復讐の連鎖になり、絶滅に追いやられる 無秩序(相互的暴力の伝染)を抑えるために生贄が必要となる 生贄とは、共同体全員が満場一致で選び出した、共同体から追放された人間である 彼らは、外に出て崇められるか、外に出ることで文字通り追放されるかどちらか
争いは「イベント」とみなされ、人々はトランス状態になる そうして共同体には安定と秩序がもたらされる
暴力を追放する暴力は「創設的暴力(foundingviolence)」とも呼ばれる ジラールは全ての共同体に創設的暴力は存在していると主張する。言い換えると、全ての共同体は暴力によって成り立っている。
「模倣的欲望」は、自分の欲求を他人に委ねるという主体性の放棄を伴うものであり、嫉妬、ライヴァル関係、内輪もめ、恨みを助長することにつながる。それはまた、暴力的なスケープゴート行為にもつながるとジラールは述べている。スケープゴート行為とは、集団や個人に対する迫害を行なう者たちが手を組むことで、さらなる大規模な紛争の発生を未然に防ぐ役割を果たすものだ。 その「創設的暴力」から逃れる方法はある
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