人生が我々に何を期待するか
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「世界体験の根源的な構造を振り返るために一歩退くと、人生の意味を求める問いに、次のようなコペルニクス的転換が生じる。人生が人間へ問いを発してきている。したがって人間は、人生の意味を問い求める必要はないのである。人間はむしろ、人生から問いかけられている者なのであって、人生に答えなくてはならない。人生に責任を持って答えなくてはならない。そして人間が答えるこの答えは、人生からの具体的な問いに対する具体的な答えでしかありえない」。(p107) 人生に「問いを発する者」から人生からの問いに「答える者」へ