両否の論理
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人間の思考は(1)肯定(2)否定(3)否定でもなく肯定でもない(4)肯定にして否定、という四つの組み合わせでできている 「(3)否定でもなく肯定でもない」中間こそが世界の実相に同調できる論理であると主張するので、排中律も取り外す ≪四論とは(一)肯定、(二)否定、(三)肯定でもなく否定でもないもの、(四)肯定でもあり否定でもあるものという四つの輪であり、それが所謂テトラ・レンマとよばれるものであるが、特に注意せらるるべきは第三と第四の輪である。
≪両是の立場は矛盾律によって固く禁ぜられているのにそれが可能なのは、両否の論理によって先き立たれているが故にであり、それなしには両是の見方も成立し得ぬからである。(中略)この両否の論理が「中」の立場を啓くところのものであ(る)≫四つの輪が並列されているのではなく、第三の輪である両否が、「中」を導く論理の基点であるということ。