パラドクシカルな存在
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石倉敏明.icon ラトゥールのアクターネットワーク理論を引くまでもなく、人間は地球全体に、オブジェクトとサブジェクトの諸次元をつなぐハイブリッドなネットワークを築き上げてきました。さらに、人間自身もまた、動物であると同時に動物圏から超越していて、人智圏、すなわち社会的なコミュニケーションの領域や、人間的な意味の世界というものを作っている。言い換えれば、人間は生物でありながら、同時に生物を超えたものとして地球上の生態系に干渉するハイブリッドな存在です。(p323-324)