mRNAワクチン
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mRNA はタンパク質の設計図で、mRNA ワクチンは病原体を構成するタンパク質の設計図を投与することで免疫をつけるという新しい種類のワクチンです。
https://gyazo.com/2115bfde2b6e4842301515856b7826dd
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なにがすごいか
すごい効果
細胞
広い標的に対応可能
配列さえ分かればどんなタンパク質に対するmRNAも設計可能であるため、原理的に全てのタンパク質がmRNA医薬のターゲット分子となり得ます。標的が酵素や受容体である低分子医薬や、膜・分泌タンパク質である抗体医薬に比べて、大きな優位性です。
ゲノムに挿入されるリスクがない:
主としてウイルスベクターを用いる遺伝子治療の場合、外から導入したDNAがゲノムに取り込まれ、細胞がん化等を引き起こす潜在的なリスクがあります。mRNA医薬の場合、そうした心配はありません。
タンパク質導入に比べて薬効が長く持続する:
期待される応用の1つとして「遺伝性希少疾患におけるタンパク質補充療法の置き換え」がありますが、その場合にこの点が大きな優位性となります。
配列さえわかれば短い時間で容易に設計が可能:
今回のパンデミックにおけるCOVID-19ワクチンの研究開発は、この強みが最もよく現れた例です。ウイルスの配列決定からわずか2カ月以下で臨床試験に入るなど、従来のワクチンでは考えられない開発スピードでした。今後、パンデミック対応はもちろんのこと、実用化が期待される疾患についても、この特徴は極めて有利となります。