女神ソフィア
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女神ソフィア:Sophia
5000年前に魔大陸に封印された三闘神のうちの「女神」
基部となる巨大な頭部が娘であり、その上に母たる女性の全身像が乗っており、後光のような構造物を背面に配する。アラグ軍のメラシディア侵攻時に信徒の神降ろしにより顕現し、戦争により傾いた正義と悪、光と闇の均衡を糺すためアラグ軍と戦い、その後アラグ軍によりアジス・ラーに封印されたものと考えられている。
伝説によれば、南方大陸「メラシディア」には、かつていくつもの民族が集う、多民族国家が存在していたという。彼の国ではルーツも文化も姿形も異なる諸種族をまとめあげるために、叡智を司る神が「均衡」と「調和」という叡智を人々の心魂に吹き込んだという神話が残る。
その一方、ソフィアは諸種族をまとめ上げ、叡智を授けたという寛容な神話とは対照的に、自らの司る「均衡」と「調和」の為ならば邪魔になるものの排除をも厭わない無感情で無慈悲な、神らしい一面を覗かせる逸話が歌や物語として伝承されている。
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残存する文献の「女神」の章より抜粋
女神ソフィアは「均衡」をつかさどる神性と考えられており、信徒は傾いた天秤を正常に戻すべく、アラグの侵攻に徹底抗戦した。それは「蛮神」という、新たな崩壊の種を撒いてしまったのだが。
「均衡」を是とする考え方は、我が主のそれに通じる部分がある。「光」も「闇」も世界の存続に欠かせぬものであり、いずれかの急激な増大は、世界の存在そのものを無と化す。
初めて出会ったとき、我が主はこう言った。
私は光の使徒ではない、だが「今」は、光に与する……と。機に応じて立場を変えられねば調停者の使いは務まらない。
我々の正義は、「闇」にも「光」にも「均衡」にもない。その時々で形を変える正義を追究し、破滅を回避する。
勝利なき不毛な戦いを「調停」する……それが我らの使命なのだ。
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均衡の女神ソフィアの伝説
昔々、南方大陸メラシディアの海沿いに、仲の良い三人一家が暮らしておりました。
しかし、突如として侵攻してきたアラグの軍勢との戦いで、軍人だった父親が戦死。母親に残されたのは、破れた夫の軍服だけ。さよならも言えぬままに......。。
悲しみのあまり、心の均衡を失った母親は、愛していたはずの娘に暴力を振るうようになります。
ただ、それを受け入れるしかない娘がこぼした祈りの声が、女神ソフィアに届いたとき、女神は娘の魂に囁きかけました。
「調和を失った生は、暗闇を欠いた月光のようなもの。
心は常に均衡を求めるもの。
平衡を保てば貴方の悩みも晴れるでしょう。
さあ、変わり果てて奇声を上げる母親を「静かに」させな
さい。そうすれば残る悩みの種はひとつだけです。
海に向かう崖から、最期の一歩を踏み出すのです。
そうすれば、空っぽになり、静かで完全なバランスを保った
家だけが残るでしょう。」
神が目的の為に何かを成さんとする時、神の前に於いては人も物も等しく価値などなく、よって慈悲などないのです。
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