ヤクテル樹海
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王都トライヨラの南東にある山脈を超えた先にある深い樹海。未だに陸路が発達しておらず地形上陸路で向かうのはかなり危険でヨカ・トラルの他の地域とは交易上孤立している。トライヨラから気球で行き来するのが一般的な交通手段になっている。ヤクテル地方は上の森と下の森に分かれていて、その境界部分は絶壁の崖で隔たれていて、低地に広がる下の森は木々により太陽光が届かない為常に薄暗く、湿気が多く、発光性の植物も植生している。また陥没穴に地下水が溜まってできた青く透き通る天然のイドや泉セノーテが数多く存在する。
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現在、上の森には現地でシュバラール族と呼ばれるロスガル族が、下の森にはマムージャ族が集落を作って暮らしているのだが、下の森は日照量が少なく地力も弱く実りが少ないため、過去には日の当たる土地を求め両者間に土地を巡る大きな争いがあった。その争いの中、地の利があるシュバラール族に対し、3つの部族に分かれ部族間の連携も取れないマムージャ族はすぐに劣勢に陥る。そこで部族間の連携を強化するため異部族間での政略結婚が行われた。古からの言い伝えによれば異部族間では子は成せないとされていたため全く予想外の事だったが、マムージャ族はこの政略結婚による子を授かる事となる。そうして全く意図せず双頭のマムージャが誕生した。双頭の台頭によりマムージャ族に結束が生まれ、シュバラールとの争いは激化することとなった。争いの主戦場となったショブリト灰戦場にはその傷跡が今も生々しく残る。この戦いはグルージャジャ一行が調停する80年前までおよそ400年続いた。