ズンド族とグンド族とブンド族
アバラシア雲海の先住民は鳥のように全身を羽毛に覆われ嘴を持つ種族バヌバヌ族で、地上とは隔離された雲の上の浮島で暮らしているため独自の文化社会を築いて暮らしていた。まさに鳥をルーツに持つことが一目でわかるような外見だが、体が大きく、翼は退化しており自分で空を飛ぶことはできない。そのため古くから飛行獣であるサヌワを飼育し、足として利用することで細かく分かれている浮島を行き来してきた。
バヌバヌ族は、元々は一つの部族であったが、個体の性格や血筋ごとに集団をつくり、衝突することを避けて暮らしてきた。大きく分けると、
非常に温厚なズンド族、
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中立的性格を持つグンド族、
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そして攻撃的で暴力的な性質を持つブンド族などだ。
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当初は各部族の長が話し合い、それぞれの部族に偏りがないようにテリトリーを分配し、伝統的な行事などは共に行いながら交流を持って暮らしてきた。だがむしろそれが良くなかったのかもしれない。交流を持ち、良く知るにつれ隣の芝生は青く見えるもの、いつしか他の部族のテリトリーを奪い取ろうという野心を燃やす者が現れた。暴力的性質の強いブンド族だ。そうしてブンド族を中心に何かと理由をつけては部族間の小競り合いが起こるようになる。攻撃性の強いブンド族は徐々に周辺の小さな部族を吸収して勢力を伸ばしていき、ついにグンド族やズンド族のテリトリーにまで手を伸ばすようになる。最初は小競り合い程度だが、争いは徐々に加速して部族間の抗争になっていった。しかし何度抗争を繰り返しても思うほどテリトリーを奪えないブンド族はしびれを切らし、圧倒的な力の差を欲するようになる。こうしてブンド族は神降ろしに手を染めた。
古の闘神に最も近いとされる蛮神である顕現させたビスマルクの力を使い、ブンド族は一気に勢力を伸ばし、遂にグンド族に争いを仕掛けた。グンド族も必死に交戦したが、数の利と蛮神の力には勝てず、テリトリーを奪われ、生き残った者も辺境のほんの小さな島へと追いやられた。困ったのはズンド族だ。グンド族が壊滅し、ズンド族のテリトリーも力に押され徐々に追いやられていった。と同時に顕現したビスマルクはエーテルを補給するために浮島を食べてしまう。つまり住める場所が物理的に減少していくのだ。止む無くズンド族も槍を取り、なんども抗戦したがテリトリーはどんどん奪われ、今では根拠地オズ・グンドへと追い込まれ、残すテリトリーはオズ・グンド周辺の浮島だけとなっていた。
そんな折、グンド族の足を止める出来事が起こる。このアバラシア雲海に空を飛ぶ鉄の塊に乗って見たこともない文明が侵入してきたのだ。イシュガルドの調査隊だった。材料が乏しく製鉄の技術が貧しいバヌバヌ族は彼らの持つ武器や防具に驚愕した。太陽の舞も理解しない未知の勢力に勢いを削がれたグンド族は侵略の手を止め、以来膠着状態が続いている。
関連項目:10.雲神ビスマルク
歴史や史跡の旅~Chronicle Encyclopaedia~