対義語の否定に変えたほうがわかりやすい
たとえば「既存のコードに敬意を持とう」というフレーズは「既存のコードを甘く見るな」という方が明らかにわかりやすい(と私は感じる)。
特に心構えに関するフレーズは、肯定文で言うよりもやるべきではないことを明確にしたほうが良いと思う。
もっと言うと、具体的な指示は肯定文(「ゆっくり歩いてください」)で、抽象的な理念の提示は否定文で行うのが良い。
なぜならこういうフレーズは、うっかり違反した態度をとった時にたしなめる用途が主であるから。「いま自分、甘く見たな」というタイミングで思い出しやすい形をしていたほうが便利なはずである。
一般に規範的なワードに対し、解釈の幅がある方が優しいと感じるか、ないほうが優しいと感じるかという問題がある。状況にもよるだろうが上のケースでは私は後者を支持する。人によってはこういうところに「便利さ」を求めること自体を嫌がるかもしれない(個人の行動はルールから演繹できないからこそ良いのだ、というような)。
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ところで全然関係ないが、英語で「Remember to do ~」というフレーズは「忘れずに〜しろ」と訳すほうが日本語として自然なことが多い。
英語だと上のフレーズも単に "Respect ~" で始めたほうがわかりやすそうだけど、日本語だとここは逆転しがちなのか?