電波文化祭プロジェクト(サイクル5)
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大瀧雅寛 JN1GGZ(R16 Friendship Radio - JI1YUS)
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電波文化祭プロジェクト(サイクル5)
5回目となる電波文化祭5が、埼玉県入間市にて2025年12月7日に開催されます。これに合わせ本誌「フレンドシップラジオカタログ」 Vol.3 を発行しました。そもそも電波文化祭とは、どの様な無線イベントなのでしょうか。無線イベントとはいうものの、電波文化祭とは、いったい何を目指しているのでしょうか・・・
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1. 「電波文化祭とは何ですか?」と、Ai に聞いてみた・・・
・・・電波文化祭とは、アマチュア無線をテーマにした参加型の技術系イベントで、無線家が自身の研究や成果を発信・共有する場として開催されるものです。このイベントはアマチュア無線の多様な取り組みや楽しさを伝え、特に若い世代や初めて出展する人々に開かれた場を提供することを目的としています・・・
目的:アマチュア無線の「開発者」「発信者」としての側面を重視し、無線活動を通じて新しい発見や創造を共有する。子どもたちや次世代に無線の魅力を伝えることを目指す。
参加費:入場・出展ともに無料で、出展のハードルを低く設定。学生出展者には交通費を支給し、出展を後押しする。
雰囲気:主催者、 出展者、参加者が協力し、創造性や技術力を共有する和気あいあいとしたイベント。 出展や発表の初心者を歓迎し、気軽に参加できる環境を整えている。
特徴:出展や発表の初心者を歓迎し、気軽に参加できる環境を整えている。ほぼ毎週日曜日開催の「寺子屋もくもく会」など、継続的なコミュニティ活動とも連動。「100回開催」を目標に掲げ、失敗から学びながら次世代に無線の文化を継承することを目指す。
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2. 電波文化祭:開催記録
初めての電波文化祭を埼玉県狭山市「サンパーク奥富」にて2023/10/1開催しました。以降春と秋、年2回の開催を続けて3年目、5回目となる電波文化祭を、2025/12/7に埼玉県入間市「入間市産業文化センター」にて開催します。
⚡︎ 1(2023/10/1) 狭山市サンパーク奥富  14組出展  参加者 230名
⚡︎ 2(2024/3/24) 狭山市サンパーク奥富  13組出展  参加者 180名
⚡︎ 3(2024/11/10) 狭山市サンパーク奥富  17組出展  参加者 140名
⚡︎ 4(2025/5/25) 入間市産業文化センター  28組出展  参加者 350名
⚡︎ 5(2025/12/7) 入間市産業文化センター  35組出展  参加者 ??? 名
⚡︎ 1は物珍しさからか多くの来場者がありましたが、次第に減っていきました。アクセスの良い「入間市産業文化センター」に会場を変え、駅や道端の掲示板にポスター掲示、秋葉原や近隣の無線ショップを回り案内チラシを置かせてもらうなどの宣伝活動を手分けをして行い、⚡︎ 4では過去最高の参加者となりました。
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3. なぜ令和の時代において「アマチュア無線」は必要なのか
かつて「趣味の王様」といわれたアマチュア無線、私と同じ世代、昭和の中学生や高校生なら、男子にはある程度知れ渡っていました。私は45年前の1980年、中学3年になった時、偶然隣りの席の東京から来た転校生から、アマチュア無線の楽しさを教えてもらい、その後高校時代にかけて、熱中することとなりました。
1987年公開の映画「私をスキーに連れてって」がきっかけとなり、1995年には開局数136万局とアマチュア無線はピークを迎えました。ですが時代は平成から令和に移り、30年後の2025年では開局数は34万局を割り込みました。
私は45年前にアマチュア無線を始めたと書きましたが、とはいえ実際に向き合っていたのは15年だけ、30年は無線から離れていました。私が無線を再開したのは2021年コロナ禍の最中、まるで人とのコミュニケーションが悪かの様な時代の空気の中でした。無線機さえあれば家にいながらにして、地域や年齢の幅広いコミュニケーションが取れるアマチュア無線の良さを思い出し、再開したのでした。
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4. アマチュア無線で様々な価値観と出会い、「共感力」が身に付いた
高校時代の私は日本全国、外国の無線家たちと交信をしました。アマチュア無線の誰にでも対等な、幅広いコミュニケーションで、様々な価値観に出会うことができました。無線技術や電子工作に限らず、自分の知的領土を広げられました。
一期一会の交信相手を知りたいと思い、自分のことを知ってもらいたい、そのためにどの様なコミュニケーションを取ればいいのだろう・・・。無線機のスピーカーからの音声を聞き取るだけでなく、それを補う想像力が常に必要でした。
振り返ると高校時代を中心とした5年間で、私がアマチュア無線から学んだことが、今の自分を支えていることに気づきます。いつの間にか身に付いた共感力「相手の立場や気持ちを想像する力」は、私の仕事(建築設計)に、必要不可欠なものとして活用されています。この共感力は、どの仕事においても役立つものです。
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5. アマチュア無線は「誰もが発信者となれる」ことに価値がある
アマチュア無線の価値は、様々な人とコミュニケーションがとれることに加え、「誰もが発信者となれる」ことにもあります。アマチュア無線を始めるにあたり、アマチュア無線技士のライセンスが必要です。これは無線機から送信するから必要なのであり、受信だけなら必要ありません。手続きが複雑であるにもかかわらず、アマチュア無線を始めた人は、「発信者になりたくて始めた」といえます。
なぜ発信者となりたいのか、発信者となるべきなのか、これはインターネットと同じなのかもしれません。インターネットが普及し始めた2000年頃、私はインターネットを「無料で情報が入手できるツール」だと考えました。ですが、これは一つの側面に過ぎず、インターネットの本当の価値は、「自分の考えを世界に発信し、問うことができる」ことであると気づいたのでした。「自らの考え・大切にしていることの発信」が、『創造の第一歩』となっていくはずだからと。
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6. 無線家は「消費者」ではなく、『開発者・発信者』であること
私にたくさんのことを教えてくれた無線家たちも、初心者の時があったでしょう。それぞれが得た知見を、自分の中に留めておき陳腐化させるのではなく、惜しみなく提供してくれ、そして自身は更なる高みを目指していきました。
・日々の無線活動の中から、無線がもっと面白くなることを『発見』すること
・誰かがやってくれるのを待つのではなく、必要なものは自分で『開発』せよ
・Cooperation Makes It Happen. 仲間と協力しながら『発信』していくこと
アマチュア無線本来の多様な取り組みや活動に注目し、一無線家の研究や成果を、他者へ発信できる場を、「誰もが発信者となれる」参加型無線イベントの必要性を感じました。成果を持つ無線家のために、あるべきアマチュア無線のためにと。
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7. 一無線家の研究や成果を「他者へ発信できる」参加型無線イベント
NT東京などのメイカーイベント、技術書同人誌博覧会などの技術・情報系同人誌イベント、 アマチュア無線でも全国的・都道府県単位での無線イベントが開催されています。会場を訪れる来場者の多くは、来場はするものの自らが出展しようとは考えてくれません。それではイベントを半分しか楽しめていない、イベントは出展することによりさらに楽しめます。
とはいえ出展経験のない人にとっては、出展には大きなハードルがあると感じてしまいます。間口を広く敷居を低くして、出展の練習の場となる様なイベントが必要なのではないか。出展者と参加者が一体となった楽しい雰囲気のイベントに、私自らが出展してみたい。この思いが「電波文化祭」のきっかけとなりました。
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8. 電波文化祭は無線に限らず「様々な文化の重ね合わせ」を目指す
「電波文化祭」は、アマチュア無線を多くの人に知ってもらうことが目的です。そのために無線を知らない人たちにも来てもらいたいのですが、既存の無線イベントは、すでに無線を知っている人しか来てくれません。何か工夫が必要でした。
そこで「電波文化祭」には、無線系サークルだけにこだわらず、電子工作や技術系同人誌サークル、会場で美味しい飲食物を提供してくれるお店にも、出展をお願いしました。それでは「無線イベントではなくなってしまう」とも迷いました。
電波の文化祭と名付けたイベントですが、「電波文化祭」はアマチュア無線だけではなく、電子工作や技術系同人誌など、様々な文化の重ね合わせを目指します。アマチュア無線の上位にある「誰もが発信者となれること」「自らが創り出した価値を、他者と共有すること」そのためのイベントこそ、電波文化祭なのです。
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9. 電波文化祭は誰にも優しい「第3の居場所」になる
無線家はみな、コールサインを持っています。コールサインを持つ者は良き社会人であり、そして親切でなければなりません。「電波文化祭」も同様です。
・無線には世代を超越した「誰もが対等なコミュニケーション」がある
・無線は家でも学校でもない、第三となる「自分の居場所」となる
・無線は不思議に満たされている。「知的領土」を広げていくことができる
・無線には自ら解き明かした不思議を、失敗を恐れずに発信できる「場」がある
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10. 100回開催を目指して「子どもたちにアマチュア無線を伝える」
「21世紀の子どもたちに、アマチュア無線を伝えたい」と、座して考えるだけでは答えは見つからない。誰かに頼むのではなく批判するでもなく、解決策を模索し実行すること。参加型「無線イベント」ならば私たちにもできます。
https://gyazo.com/32cab10d9a43f414be30af2609a207ae
・子どもたちや私たちを主役にせずに、「電波文化祭」そのものを主役とする
・思いを共有できる人たち全員で開催し続けたい。50年を超越する伝言ゲームを
・年2回開催し「100回」を目指す。こんなことが本当にできるかわからないが
・けれども100回開催に辿り着けたなら、子どもだった者たちに伝えられたのだ
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11. そのために「電波文化祭」はどの様に進化していくべきか
毎回「フレンドシップラジオカタログ」の裏表紙には、この図が掲載されています。この3項目は私のあらゆる活動すべてに対するスタンスです。仕事(建築)に対しても、家族(子育て)に対しても、この趣味アマチュア無線に対しても、この様に向かい合ってきたつもりです。これからも向かい合っていくつもりです。
https://gyazo.com/8a19b66ee0317ead8df8930bb2926d0e
電波文化祭を開催することとなったとき、その目的を「21世紀の子どもたちに、アマチュア無線を伝えるために」と定めました。ですが実際に開催してみると、少し違うと感じました。この目的では100回開催するモチベーションにはなり得ない。子どもたちにアマチュア無線に伝えたい気持ちは、その通りなのですが。
50年を目指すためのモチベーションとなり得るのは、「自分がしたいこと、自分が楽しいこと」だと再認識したからです。子どもたちのためにだとか、誰かの役に立ちたいということは、プラスアルファ2番目に大切することとし、控えめに「誰かの役に立つ(かもしれない)こと」としました。
それに加えもうひとつ「それを望めば誰にでも再現できること」もまた、大切だと考えています。自分だけが作れるという技術は、大切なことは言うまでもありません。その技術をより噛み砕き他者に伝えられる様にしてほしいのです。
前ページの開催表の「5」の右の「60」は1965年生が60歳で、100回開催時では108歳であることを示しています。これは私の誕生年であり残念ながら参加できるかは不明です。けれども、ここまで成長した電波文化祭がそこに到達するまで続いてほしいと願っています。そのためにもこの3項目を当面の目標とします。
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12. 電波文化祭の完成は「誰もが発信者」となったとき
「電波文化祭を100回開催する」と定めた通り、開催し続けることができるのなら21世紀の子どもたちにアマチュア無線を伝えることができます。うまくいかないことがあればすぐに修正し、何度でも挑戦すればいい。けれども先は長い。ゴールは2073年です。この時間を超越するには「まずは自分が楽しいこと」、そして「参加者の誰もが発信者となること」、消費者ではなく『発信者』であることです。
来場者・出展者・発表者・主催者の境をなくし、だれもが『発信者』となる。できるだけ早く到達したいのですが、けれども一足で行くことはできません。年2回の開催し続け、参加者全員で一段ずつ登りたい。皆様お付き合いお願いします。
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