風呂キャンセルという矛盾
先日実家にいたとき、母親が見ていたテレビで風呂キャンセルが取り上げられていた。
風呂キャンセルするのは若者のコスパ志向だという説明がなされていたらしい。
むしろコスパで考えるなら風呂なんて「入る」一択。入らないと疲れが取れないし、よく眠れないし、眠れないとパフォーマンス下がるから。
風呂キャンセルはむしろ「コスパ志向」や「美しさしか勝たん」といった明確な昨今の風潮と矛盾したムーブメントなのが大変興味深い。
これまで入浴回数やシャワーの回数、シャンプーの頻度はどんどんどんどんメーカーの陰謀によって増やされてきた。昔は3日に1ぺん入ればよかった風呂が「これからは毎日入るのが常識」だの「朝シャン」だの言われてきた。
それなのにここに来て「風呂キャンセル」。世の中はどんどん清潔になっていく不可逆な流れのはずなのにどういうことか。
風呂に入らなくても「きれいでいられる」環境が整った。(そもそもおっさんが「風呂キャンセル❤️」と言っても「死ね」と言われるだけだろう。
リアルでの接点比重が減った。リアルで会うとか好きピに会うとかならお風呂に入る。それ以外は入るだけ無駄。そういう意味でのコスパ志向なのだろう。