運動すると幸せになる
ケージの中に走行用車輪が置いてあり、いつでもその中で走り回れるようになっているラットは6週間後にコカインを自分で摂取できるようにされたとき、走行用車輪が置いていないケージで過ごしたラットよりもコカインに近づくのが遅く、 摂取する回数も少なかった。これはヘロイン、メタンフェタミン、アルコールでも確かめられている。運動が自発的でなく、強制的にやらされた場合であっても、やはり自分から薬物摂取をすることは少なくなった。 人間では、中学校、高校、 成人期初期に運動をしっかりやっていた人は将来、 薬物を使用する可能性が低くなる。 そして運動は、すでに依存症になってしまった人にも薬物をやめたり減らしたりするのを助ける効果があると示されている。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ・153ページ 私たちが幸せを感じる一つの鍵は、ソファーから立ち上がり、 バーチャルではなくリアルに体を動かすことだ。よく患者に言うのだが、 近所を一日30分散歩するだけで違いが出てくる。 以下は議論の余地がないほど確かなことだ。運動は私が処方するどんな錠剤よりも気分、不安、 認知、エネルギー、 睡眠の状態をよくし、 その効果を持続させる。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ 155ページ