解約させなければ勝ち
https://gyazo.com/1dd0f542c513ae265a9451ee2f79dbf1
父親が間違ってNHKオンデマンドに入ってしまった。解約してほしいと母親から頼まれたのだが、これがエグかった。
まず、Fire Stickで「テレビ」から申し込んだのに、Fire Stickではどこを探しても解約画面へ進むことができなかった。もっとちゃんと探せばあるのかもしれないが、普通の高齢者が見つけるのは至難の業。
結局、スマホに来ていたメールからAmazon Primeへと進み、そこで解約画面へと進むことができたのだがアカウントという概念がない老人たちにとってこれを発見するのは相当難しいと思う。
さらにそこでの解約メッセージがひどい。
変更の三日前に通知する / 自動更新機能を無効にして、2025年3月1日まで視聴する。/ 現在のチャンネル登録を継続
まず「解約する」「続ける」の2択ではなく3択にすることで複雑性を一気に増やす。正答率を50%から33%に落とす。
次に正解の文言を最も長くすることによって読ませない、読みにくくする。文章を長くするだけで人はそれを読めなくなる、読まなくなる。
「キャンセルする」選択肢なのに逆に肯定的な表現に置き換える。キャンセルする=3月2日以降はもう見ない=3月1日までは視聴する。
3択の選択肢を2個と1個に分ける。「変更の三日前に通知する」→これだけが「変更」で、残りの二つの選択肢は「継続」なので1:2になる。正解と不正解の比率も1:2だし、最初の選択肢は「変更」なので、「解約=現状から変更したい」人間は1個目を選びやすい。
一番上が結局一番選ばれる。デフォルトにしておくだけで選択率をあげる。
入り口から入られたくなければドアを増やせばいい。
ちなみに母親にこれの正解を考えさせたところ正当できてました。
https://gyazo.com/7e23cc8a696a3278f27b0815444b3029
こちらはNetflixの解約画面。やっぱり3択にする。2択から3択にするだけで複雑性が増し、答えがわかりにくくなる。
売れないものを売るんだぜ