肩の上の秘書
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「いいかね、ゼーム君。わが社の現状は、いまや一大飛躍をせねばならない、重大な時だ。それは、きみもよく知っていることと思う。しかるにだ、このところ君の成績を見るに、もう少し上昇してもいいのではないか、と考えたくなる。はなはだ遺憾なことと、言わざるをえない。ぜひ、この点を認識して、大いに活動してもらいたい」ゼーム氏のインコは「もっと売れとさ」とささやき「そう簡単に行くものか」と、ゼーム氏はささやきかえした。肩のインコは、神妙な口調で部長に言った。「よくわかっております。わたくしも、さらに売上げを増進いたす決心でございます。しかしこのごろは他社も手をかえ、品をかえ、新しいことをやっております。販売も、以前ほど楽ではございません。もちろん、わたくしもさらに努力いたしますが、部長からも、研究生産部門に、もっとぞくぞく新製品を作るよう、お伝えいただけると、さらにありがたいとぞんじます」星新一. ボッコちゃん(新潮文庫) (Japanese Edition) (p.198). Kindle 版. セールスマンのゼーム氏。右肩には機械でできたオウム。このオウムが勝手に言葉を翻訳して話してくれる。ゼーム氏が「買え」と言うだけであとはオウムが文章を生成。当然売り込まれた奥様の右肩にもオウムが。会社に変えれば上司の肩の上にもオウム。上司の小言に対して反論するゼーム氏のオウム。あー、むしゃくしゃする!馴染みの店に行って気晴らしだ!お店に入るとマダムが「待ってたわよ」と出迎えてくれるのだが、ママの肩にもオウムがいるっていう....。
https://youtu.be/YXrkq4j_dfs?si=Gyv_sys_tfnjiD_j