笑いを理解するにはメンタライジングが必要
私たちが会話で隠喩を使えるのはメンタライジングができるからだ。 そしてジョークは、隠喩によるところが非常に大きい。だとすれば、 メンタライジング能力はジョークの面白さを理解する能力にどう影響するのだろうか、と私たちは考えた。 そこでジャックローネーとオリヴァー・カリー、 そして私は、 ジョーク集 『史上最高のジョーク一○○選 (The Hundred Best Jokes Ever)』に紹介されているジョークに、いくつの心的状態があるかを調べてみた。 すると、ほとんどのジョークは三つから五つの心的状態で構成されており ( 心的状態の数は、観客とコメディアンでまず二つだ)、六つ、または七つの心的状態があるものはほとんどなかった。なぜ私たちは友だちをつくるのか ロビン・ダンバー ・ 144ページ いじりの笑いなどが「わからない」のはこうしたメンタライズも影響してそう。いじりとはつまり「みんながAについてPと思っているということをみんなが知っていることについて、その上でQ」とかそういうものだから。