社会脳仮説
だがいっぽうで鳥、コウモリ、肉食動物、有蹄類のすべてに、質的な社会脳効果がはっきりと見られた。 一雌一雄制の種は、 単独で生きる種や小さなハーレム的集団で生きる種、または大きくてまとまりのない群れで生きる種と比べて脳が大きかったのだ。 また鳥類と一口に言っても相手と死ぬまで添いとげる種 (オウム、カラス、猛禽)と、繁殖期のたびに相手を変える種 (庭に来る小鳥のほとんど) は大きく違い、前者の脳は後者の脳よりはるかに大きいが、後者の脳も無差別につがう種の脳よりは大きかった。 一度決めた相手と死ぬまで添いとげるカラスの、 身体のわりに大きくて重たそうな頭と、図体は大きいが頭は非常に小さい浮気性のクジャクを思い浮かべればその違いはよくわかるだろう。 なぜ私たちは友だちをつくるのか ロビン・ダンバー・63ページ