名前
私たちは、名前に込められた魔法を意識すべきである。名前は、当人だけが所有するものであり、他の誰のものではないことを認識すべきなのだ。名前によって、その人は他の誰とも違う存在となる。私たちが伝えようとする情報や依頼は、その人の名前とともに伝えることで、特別な意味を持つようになる。給仕から会社重役に至るまで、私たちが他人と接する時、名前は魔法のように作用するのである。デイル・カーネギー. 人を動かす 改訂文庫版 (p.107). 創元社. Kindle 版. フランクリン・ルーズヴェルトは、人に好かれる一番簡単で、わかりきった、しかも一番大切な方法は、相手の名前を覚え、相手に重要感を持たせることだということを知っていたのである。ところで、それを知っている人が、世の中に何人いるだろうか。 / 初対面の人に紹介され、二、三分間しゃべり、さて、さようならをする時になって、相手の名を思い出せない場合がよくあるものだ。 「有権者の名前を覚えること。それが、政治的手腕というものである。それを忘れることは、すなわち、忘れられることである」。これは、政治家の最初に学ぶべきことである。