ミラーワールド
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ミラーワールドとは、 イェール大学のデビッド・ガランター教授が最初に広めた言葉です。 ミラーワールドでは、スティーブン・スピルバーグ監督の映画 『レディ・プレイヤー1』 に出てくるように、現実の世界の上にバーチャルな世界が覆いかぶさることになります。 何百万人もの人が関わる、 世界規模の何らかのレイヤーです。人々は現実世界ではそれぞれの住んでいる地域にいますが、同時に、他の場所にいる人と地球サイズのバーチャルな世界を一緒に紡ぐのです。 ミラーワールドの最も基本的な説明は、 「現実世界の上に重なった、 その場所に関する情報のレイヤーを通して世界を見る方法」というものです。VR(仮想現実)は外界が見えないゴーグルの中でのバーチャルな世界ですが、 ARは、スマートグラスなどを通して現実世界を見ます。 すると現実の風景に重なる形で、 バーチャルの映像や文字が出現します。例えば、スマートグラスをつけて、 とある古い家が建っている場所を訪れたとします。 グラスを通してその古い家を見ると、 そこがかつてどんな様子だったのかがわかるイメージ画像が、 仮想的に重なって見える、といった具合です。5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れるケヴィン・ケリー19ページ
ミラーワールドとはつまり、 世界が機械によって認識できるようになる、ということです。5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れるケヴィン・ケリー 22ページ
そして、それに続く第三の大きなプラットフォームが、物理的な全世界をデジタル化したもの (ミラーワールド)です。 現実の世界や関係性を検索し、 それを利用して新しいものを生み出せるよう、 Alやアルゴリズムを適用するものです。 その優れた点は、それらを見ることができるだけでなく、 対象がデジタル化されているので、機械がそれらを読めるということです。5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れるケヴィン・ケリー22ページ
ミラーワールドでは、人々のアテンションを高い解像度で追跡し、操作することが可能になります。 つまり、ユレーザーが簡単に搾取されてしまうのです。5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れるケヴィン・ケリー28ページ
「ARやミラーワールドは人々をより幸福にしてくれるのか?」という質問に戻りましょう。 正直に言えば、私にはわかりません。 しかし思うに、 人々は健康で自分の時間を自由に使えれば、より幸せになったと感じるでしょう。他人に支配されずに自分の行動を自分で自由に決められれば満足です。 それこそテクノロジーがわれわれに与えてくれる、選択肢の多様性です。5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れるケヴィン・ケリー32ページ