トランスジェンダー
トランスジェンダーというのは、 どういう人を指す言葉なのだろう。 最近では出生時に割り当てられた性別とジエンダーアイデンティティ(性自認、性同一性)が異なる人というふうに説明されることが多い。 あるいは出生時に割り当てられた性別に期待されるあり方とは異なる性のありようを生きている人たちというふうにいわれることもある。 逆に、 トランスジェンダーではない、 人口の99%以上を占める人たちを、シスジェンダーと呼ぶ(以下では、「シスジェンダー」 を 「シス」と略記することがある)。 トランスジェンダーという言葉についてのこの2つの説明のうち、どっちがより正確なのかについては、 結論や合意があるわけでもない。トランスジェンダーQ&A 素朴な疑問が浮かんだら高井ゆと里周司あきら・36ページ
トランスジェンダーの人がどれくらいいるのかについては、 調査によって少しずつ差がみられる。 とはいえ、ジエンダーアイデンティティが男女いずれかに安定しているわけではない 「ノンバイナリー」の人も含めれば、だいたい人口全体の0.4% から 0.6%ほどがトランスジェンダーだろうといわれている。このうち、信頼できる調査をいくつか踏まえると、 トランス女性とトランス男性がそれぞれ人口の0.1%ずつ、 そしてノンバイナリーが0.2%から 0.4%くらい。 これが実情に即した数字だと考えられる。トランスジェンダーQ&A 素朴な疑問が浮かんだら高井ゆと里周司あきら・53ページ