エージェント
Agentの語源
インド=ヨーロッパ祖語
語根*ag‑ = 「駆り立てる・動かす・実行する」。
同じ根からact・action・agendaなんかも生まれる。
ラテン語
動詞agere = 「行う/導く」。
その現在分詞形agens/agentemが「行動する者」「実行者」ってニュアンス。←*語義の核
古フランス語 → 中世フランス語
ラテン語形がほぼそのままagentとして定着。行政・法律文書で「代理人」「弁務官」みたいな意味が付与される。
英語(15世紀末ごろ)
King’s Englishに輸入 → スペルはそのままagent。
「代理人」→「薬剤」「化学作用主体」→「AIのエージェント」…と意味が拡張していく。
*ラテン語agere(アゲレ/アジェレ)(やる/動かす) → 現在分詞agentem「やる人」 → フランス語agent → 英語agent
だから「動いて何かを成すヤツ」が語源イメージ。派生語との繋がりを押さえると記憶スッと入るはず。
moriteppei.iconエージェントって日本語だと「代理人」なんて訳されたりするので「何か背後のホンモノの代わりをする」みたいな意味に取られがちだけど、実際はAgileと語源としては同じで「動」みたいな意味でしょ。なので人間の代わりをするのがAIというAgentなのではなく、人もAIもAgent。
moriteppei.iconって捉え方をしたほうがおもしろいし、実態に合うと思うんだよな。主体ではないけれどエージェントではある。そのようなものとして本当にフツーにAIが実現されてしまっている。主体は権力作用の基点だったりするわけだけど、そこをAIはスルスルと抜けていってしまう可能性がある。