わかる
「わかる」とは簡単に言えば「未知を既知にする」こと。
未知を既知にする方法は2つあつ。
未知を包含できるように既知を改変する。すなわち自己変革、自己破壊と、
既知に収まるように未知を変形させてしまうことと。
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子の学校のPTAが機能していないので今後どうするか、という会合があり、「PTAは先生のお手伝いのためにあると思うので」という発言があったため、「そもそもPTAは戦後「これからはお上の言うことを聞く」ではなく、先生と保護者と地域が子どものために話し合ってどんな学校にするか決めていく、民主主義を根付かせるための組織やで」ということを軽く話したら別の人が「全然知らなかったし、すごくわかりやすくて、今日ここにきて良かったです!やっぱり今後、先生にある程度決めてもらってお手伝いしていく必要があると思うんですよね」言われて、あまりの伝わってなさに二度見してしまった
後者の例。「わかった」と言っているが、自分の既存の知識体系におさまるように、外部の「わからない」を「わかる」に変形させただけ。
「わかる」ためにはまず「わからない」「わかっていない」ということを「わかる」必要がある。橋本治も言っている通り「わからない」という方法が必要
「わかる」「わかった」と言われたとき、それは「わかってない」という意味だと自動で解釈するクセがついてしまった。
「わかる」とは、簡単に言うと「未知が既知になる」ということなのだが、この「未知が既知になる」には二通りの方法がある。
1つは「既知」が「未知」を包摂するように、「既知」を変化させる方法である。今まで知らなかったことを受け入れられるように、自分を変えるのだ。
もう1つの方法はこれまで通りの「既知」に「未知」が収まるように、「未知」を変形させる方法である。
「わかった」「わかる」とインスタントに言う人の「わかる」はたいてい後者だ。それはこちらが期待する「わかる」からはむしろ遠ざかることであり「わかった」というその言葉は「ますますわかるから遠のいた」「お前の言うことがわからないように全力の努力をした」という意味なのだ。