大都市のダイナミズム
https://vimeo.com/340626462
動的な映像の表現としての映画(演劇的方法)によらない映像表現
ベルリンの生の躍動感を追究し、スピード、リズム、クローズアップを駆使した映画
シナリオのみ
1921-22 年に考案。
1925年「MA」「国際音楽と演劇号」に発表。
修正版が25年バウハウス書8巻 「絵画・写真・映画」に収録。
「MA』 版シナリオ
撮影方法を示す映像の抽象的な素描、撮影方法と被写体を説明する記号と言葉を配置。
カシャーク・ラヨシュの音声言語詩。
被写体は、都市を象徴する建造物や工場、路面電車 自動車、トラック、バス、自転車の乗り物、群衆、女の足。
合間に艦の中の虎、ジャズバンド、水が挿入。
カメラのアングルが記号で表記される。
文字の大きさは、その速度の強弱を示す。
「絵画・写真・映画」版修正シナリオ
内容は変わらないが、素描による映像部分に具体的な写真が組み込まれ、
映像の水平・垂の直線とタイポグラフィによってより洗練されたデザインへ変容
(「行動主義」から「構成主義」への移行)。
「何かを教えるのでもなく、道徳を説くのでも、物語を語るのでもない。
それは視覚的に、ただ視覚的にのみ作用するはずだ。
視覚的なものの諸要素はそこにおいて論理的に相互に結びついている訳ではない。
にもかかわらずそれらは写真視覚的関係を通じて時空間的出来事の生きた関連をつくりあげ、観衆を積極的に都市のダイナミズムに引き入れる」
『絵画・写真・映画 116頁)。
映画は演劇的・文学的表現ではなく、純粋に視覚的な効果・運動のみを要素としたものであった。(HD 221)