2022年 EPUB にまつわるエトセトラ(ACCESS Advent Calendar 2022)
はじめに
この記事は ACCESS Advent Calendar 2022 への投稿を契機に作成されました。当初は Qiita で解説記事的な体面で作成していたのですが、うまくまとまらなかったため、いっそ筆者が Scrapbox を試用する意味合いも兼ねて、こちらに箇条書き形式でまとめることとしました。 今回は、2022年で個人的に気になったトピックについてまとめてみました。今後この Scrapbox は、電子書籍業界で筆者が気になったことをまとめる際に活用したいと考えています。
2022年で気になったこと
現在、W3C の EPUB Working Group にて策定やテストが進められています。ACCESS は W3C 会員でありこの WG にも参加しているため、テスト等で協力させていただいています。
EPUB とは関係ない話にはなりますが、昨年マスクの JIS 規格が制定されました。それ以降、マスクをお店で選ぶ際にはこれを参考にしているのですが、EPUB もマスクの様に規格で選べるような時が来るのかもしれません。電子書籍のアクセシビリティ技術には個人的に注目していて、当事者だけでなく健常者にも利益があるものだと思っています。ACCESS が ACCESSibility やらないでどうする この件については最近知りました。収集された作品の閲覧は国会図書館でしかできないようですが、国会図書館サイトから販売サイトへの案内も行われるようです。ある意味、電子書店サイトの横断検索的に使えるようになるのかも?
元々ある「日本語組版の要件(JLReq)」の次世代版、という位置付けの「日本語デジタルテキスト組版の要件(JLReq-d)」の開発が始まっています。 JLReq は EPUB 3 に縦書きが実装される際に採用された他、他言語でも JLReq に倣い組版要件が作成されています。
自分に何ができるというわけではないですが、組版の再定義というのは技術と文化の融合というか、ある意味思想が入る領域な気がしており、非常にワクワクする話ではあります。個人的にですが。
付録
参考資料