ジャーム化
オーヴァードが理性を失いコミュニケート不能になる。ただ破壊のために暴走する状態をジャーム化という。この時、レネゲイドによる身体変化も過剰になり、人間離れした姿になることも多い。 理性とは、辞書を引くとこうある。
・概念的思考の能力。実践的には感性的欲求に左右されず思慮的に行動する能力。古来、人間と動物とを区別するものとされた。
・真偽・善悪を識別する能力。
「株式会社岩波書店広辞苑第五版より」
つまるところ、理性を失うということはおのれの欲望を制御できなくなるということだ。どれだけ人間らしく振る舞っても、ジャームのそれは見せかけの演技にすぎない。彼らはみずからの欲望のためだけに行動している。 稀に、理性を保ち行動できるジャームもいるが、その場合も人間としての心は失われ、ただ衝動のために効率的に動く人の姿をした怪物となる。 一度ジャーム化したものが心を取り戻した例は、ない。 最初の発症のショックに耐え切れたとしても、ジャーム化の恐怖はオーヴァードに常に付きまとう。オーヴァードとしての能力を使用するたびに体内のレネゲイドは活性化し、まるで人間を乗っ取ろうとするように衝動を刺激する。多くのオーヴァードが、戦いの最中に心を失い、ジャームとなっていった。すべてのオーヴァードは、ジャーム化の恐怖に怯えることになるのだ。