七破風の屋敷
魔法使いとされて処刑された、土地のもとの持ち主
家の中の生命ともいうべきものといえば、一つの大きな、曇った姿見が部屋の一つにいつも掛かっていて、そしてその鏡の奥深くには、今までにそこで影を映したあらゆるものの姿が──老大佐自身もまた大佐の多くの子孫たちも、ある者は幼児の衣装に包まれ、他の者は女盛りの美しい花の装いや男盛りの若姿で、または白い霜や皺波の悲しい老い姿で――納められてあるとまことしやかに言いふらされていた。もしわれわれが、そんな鏡の秘密を手に入れたなら、喜んで鏡の前にすわりこみ、鏡が見せるすべての像をこの本に書き写したいものである。 しかし、根拠のほどはわかりかねるのであるが、こんな噂があった。マシュー・モールの子孫が、その姿見の秘密と何かの関係があり、一種の催眠術らしい方法で、鏡の中の世界を、死んだピンチョン家の人々で大にぎわいさせることができるというのであった。
この鏡のくだり。
やはり、呪い、血筋、先祖の罪の因果、相続、土地、などなど。ゴシック小説ありがち要素のオンパレードになってる。 貴族がだれはばからず傲慢にふるまうことができ、そして下層民が甘んじて卑しめられていたアメリカ革命以前の時代
そもそも破風というのを知らなかったし、読んでいても全然家のイメージがわかないのだけど、こんなかんじらしい https://gyazo.com/55c261c7d864a5182998b4d09fd14b9d
そのことは、弱点、欠陥、欲情、野卑な性向および道徳的な病いなど、犯罪に導くものが、親から子へとつぎつぎに遺伝されるもので、それが伝わる方法は、人間の法律が、相続を限定し、子孫に伝えようとして、財産や栄誉について、しっかと定められている法規より、はるかに確実であるということを意味するものであった。
また、犯罪傾向と遺伝の話か
ところで、フィービーが出てきてからは最初はゴシック小説だとおもってたんだけど、普通に明るく楽しいホームコメディでは??という感じがしてきた。
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4章くらいまで読みすすめてきて今のところ全然面白くないが...
とりあえず検事のピンチョンとエンカウントしたり、兄が現れて延々と主人公の容姿の話になったりするところまで読んだけど人間の見た目 (しかも単なる身体的特徴) にネチネチけちつけてるのがちょっと無理だったしそもそもそういう箇所が気になってウンザリするくらいには面白くもなかったので途中で読むのやめた。
緋文字は個人的に面白かったし再読にも耐えると思っているから、まあやはりこちらが絶版になっているのはさもありなん。 public.icon