小説とはなんぞや
from 無知を受け入れる
小説と文学の違いも実はよくわかっていないkbyshwtn.icon
小説=散文の文学?
小説(ショウセツ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
文学形態の一つ。作家の想像力・構想力に基づいて、人間性や社会のすがたなどを、登場人物の思想・心理・性格・言動の描写を通して表現した、散文体の文学。一般には近代小説をさすが、国文学史では、古代の伝説、中古の物語、中世の草子、近世の読本などの散文体文学をもさす。
このプラトンの悲劇および喜劇批判は、対話篇という形式についての、プラトンのはっきりした意図を物語っている。彼自身は、対話篇とは詩と散文の「中間のもの」だ、といったそうであるが、この「中間のもの」は、詩にも散文にも属さないジャンルということだろう。もちろん、悲劇にも喜劇にも属さない。しかも、ただ属さないだけでなく、それらの、すでにあるジャンルを批判するジャンルである。そして、その点において、プラトンの対話篇はもっとも小説的だといえる。つまり、既成の、先行するさまざまなジャンルを批評することによって出現した新しいジャンル、それが世界の文学史にもっとも遅れて登場した小説というジャンルにほかならないからである。
これは、小説がすべてプラトンの対話篇のような哲学的なものだ、ということではない。また、それ以前にあった他のジャンルよりも上位に属する高等なる文学ということでもない。要するに、兄弟でいえば末っ子のようなものであって、よくもあしくも、兄や姉たちのさまざまな性質や要素を吸収し、その影響を受け、それらを模倣しながら、同時にそれらを批評することによってしか存在しえない、といった性質のジャンルだということである。
後藤明生