モルヒネ
#麻薬性鎮痛薬 #疼痛管理
• モルヒネは肝臓でグルクロン酸抱合を受けて活性代謝産物となる。チトクロームP450を介さないので、薬物相互作用のリスクは少ない
• モルヒネ-3-グルクロニド(M3G,代謝産物の約45~55%)は、鎮痛作用はない一方でミオクローヌス、せん妄などの中枢神経毒性を有する
• モルヒネ-6-グルクロニド(M6G,代謝産物の約9~55%)は、モルヒネの3倍の鎮痛作用とともに、せん妄、眠気、悪心、呼吸抑制などの中枢神経毒性がある
• これらの代謝物はすべて腎臓から排泄されるため、腎障害時は有害事象が生じやすい
• 内服薬、注射剤(静脈・皮下・硬膜外・くも膜下投与可能)、坐剤と剤形が豊富で、さまざまな投与経路に対応が可能。∵古いオピオイド
• 各剤形間、投与経路間の換算比が確立
経口 60mg=注射 20~30mg=坐薬 30~40mg
経口 300mg=硬膜外投与 10~30mg=くも膜下投与 1~3mg
<投与方法による換算>
内服 : 坐薬 : 静脈・皮下 : 硬膜外=
1  : 1/2 : 1/2~1/3 : 1/10~ 1/15
鎮痛,抗不安作用により呼吸数,心拍数が低下,心負荷が軽減される一方,静脈拡張作用により左室前負荷を軽減させ心不全改善効果が得られる.