アスピリン喘息
AERD、解熱鎮痛薬過敏喘息
#呼吸器
【概念】
アスピリンなどの酸性NSAIDsにより誘発される喘息
【病態】
COX-1の阻害作用が引金になる
【疫学】
20-40歳台に好発し、やや女性に多い
既往歴:アレルギー性鼻炎
合併症:慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎、嗅覚低下、鼻茸
【問診】
感冒に罹患すると咳が長引くことが多い(→喘息)
市販の解熱薬を服用後呼吸困難
【症状】
薬剤を使用して間もなく(直後~2時間以内)に呼吸困難が出現し、急速に悪化する
前駆症状として水様性鼻汁、鼻閉を伴うことが多い
感冒様症状、咳嗽、呼吸困難、喘鳴、呼気時のwheeze
嗅覚障害
【身体所見】
必ず鼻腔を確認!
【検査】
CXR:異常なし(肺炎除外)
【治療】
<喘息発作>
副腎皮質ステロイド全身投与(内服ステロイドかリン酸エステル型ステロイドをゆっくりと点滴投与)
短時間作用性β2刺激薬吸入
<大発作時>
アドレナリン皮下注
禁忌
①コハク酸エステル型ステロイドの急速静注
②酸性NSAIDs(ロキソプロフェン,ジクロフェナク,アスピリンなど)
③ブロムヘキシン塩酸塩吸入液:防腐剤のパラベンによって発作が悪化しうる.