特定疾病対象の制度調査
まとめ
障害厚生年金・心身障害者福祉手当以外はOpenFiscaで扱うことはできそう
医療費助成(特定疾病療養・先天性血液凝固因子障害等治療研究事業・心身障害者医療費助成)はOpenFiscaでは適用可否(0/1)のみを算出し、金額は算出しないのが良さそう。フロントエンドで情報を表示できる。
結果ページに医療費助成の欄を作成する
OpenFiscaで既存の制度は支給額・貸付額を算出しており、自己負担額を混ぜるのは混乱しそう
OpenFiscaのVariableではsuffixに__bool等つければ、0/1 のみを算出していることがわかる
金銭給付制度(健康管理費用・健康管理支援事業・先天性の傷病治療による〜・特別障害者手当・障害基礎年金)は金額まで算出できそう
入力が必要な情報
病気の細かい情報(血友病・人工透析を必要とする腎不全・血液製剤によるHIV(エイズ発生有無や特定の検査の値なども)・C型肝炎)
年金納付期間
工数
バックエンド(OpenFisca)は2~3ヶ月でできそう
フロントエンドは今のGUIであれば2~3ヶ月でできそうだが、全面的に刷新する場合はどれだけかかるか
医療費助成制度
特定疾病療養費と先天性血液凝固因子障害等治療研究事業を合わせれば自己負担額はゼロ。
https://scrapbox.io/files/658e8c0d753af80024bec115.png
特定疾病療養(長期高額疾病)
長期にわたって療養が必要な血友病・人工透析を必要とする腎不全・血液製剤によるHIV感染症の患者の医療費を助成するもの。
自己負担上限額:10,000円/月
窓口:加入している公的医療保険の担当部署
対象
血友病
自己負担限度額:10,000円
人工腎臓を実施している慢性腎不全
自己負担限度額
70歳未満で被保険者の標準報酬月額が53万円未満の場合(一般所得):10,000円
70歳未満で被保険者の標準報酬月額が53万円以上の場合(上位所得):20,000円
70歳未満で基準総所得額(総所得などから住民税の基礎控除を差し引いたもの)が600万円以上 の条件に修正?参考リンク 70歳以上の被保険者の場合:10,000円
標準報酬月額は所得ではなく月収(参考リンク)。3ヵ月間の給料の月平均額なので、年収を12で割れば良さそう 抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群(HIV)
自己負担限度額:10,000円
この特例措置を受けるためには、 「特定疾病療養受療証交付申請書」 及び特定疾病に関する医師又は歯科医師の意見書その他当該疾病にかかったことを証する書類を保険者に提出し、認定を受ける必要があります。
参考リンク
先天性血液凝固因子障害等治療研究事業
20歳を超えた血友病患者の自己負担1万円がこの事業で公費負担されます(入院時の食費を含みます)
窓口:各都道府県難病担当主管理
対象
以下疾病の患者は原則として20歳以上(血友病関連?)
第 I 因子(フィブリノゲン)欠乏症
第 II 因子(プロトロビン)欠乏症
第 V 因子(不安定因子)欠乏症
第 VII 因子(安定因子)欠乏症
第 VIII 因子欠乏症(血友病A)
第 IX 因子欠乏症(血友病B)
第 X 因子(スチュアートプラウア)欠乏症
第 XI 因子(PTA)欠乏症
第 XII 因子(ヘイグマン因子)欠乏症
第X III 因子(フィブリン安定化因子)欠乏症
Von Willebrand(フォン・ヴィルブランド)病
血液凝固因子製剤に起因するHIV感染症の患者は20歳未満の者も対象
参考リンク
心身障害者医療費助成
適用条件は最も広いものに合わせる?(都道府県ごとの条件を実装するのは難しい)
障害者手帳だけでなく特定医療費(指定難病)受給者証または特定疾患医療受給者証を持つ場合も対象となりそう(参考リンク) 助成額やその条件が多岐に渡るため、適用される可能性があるどうかのみ結果として表示し、上記の都道府県ごとの基準リンクを表示する?
健康管理費用
対象:血液製剤の投与を受けたことによりHIVに感染した方、又は二次・三次感染者のうち、エイズを発症していない方
支給額(令和5年4月〜)
ア.CD4(T4)リンパ球が1マイクロリットル当たり200以下の方:53,800円/月
イ. ア.以外の方: 37,800円/月
参考リンク
健康管理支援事業
対象:血液製剤によるHIV感染者又は二次・三次感染者であって、エイズを発症している方のうち、裁判上の和解が成立した方
支給額:150,000円/月
参考リンク
先天性の傷病治療によるC型肝炎患者に係るQOL向上等のための調査研究事業(課税対象)
対象
下記の項目全てに該当する
先天性の血液凝固因子異常症であること。
先天性の血液凝固因子異常症の治療のため、長期にわたり血液凝固因子製剤の投与によりC型肝炎ウイルスに感染したこと。
慢性C型肝炎が進行して、肝硬変、肝がんに罹患していること。又は肝硬変又は肝がんに罹患した後に肝移植を行い、経過観察が行われていること。
調査研究に協力すること
支給額(謝金):51,500円/月
特別障害者手当
対象
精神又は身体に著しく重度の障害を有するため、日常生活において常時特別の介護を必要とする状態にある在宅の20歳以上の者
おおむね身体障害者手帳1、2級程度もしくは療育手帳1、2度程度の障害が重複している状態、またはこれらと同等の疾病・精神障害がある状態)にある人(参考リンク) 受給資格者(特別障害者)の前年の所得が一定の額以下、もしくはその配偶者又は受給資格者の生計を維持する扶養義務者(同居する父母等の民法に定める者)の前年の所得が一定の額以下
算出に用いる所得は、所得から医療費控除・障害者控除・寡婦控除等の額を差し引いた額
支給額:27,980円/月
参考リンク
心身障害者福祉手当
対象、支給額ともに市区町村によって異なる
参考リンク
障害年金
障害基礎年金
対象
年齢・国民年金納付要件(納付要件をどこまで考慮するか要検討)
20歳未満
初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
障害の程度1級・2級(障害者手帳の等級とは異なる)
支給額(年額)
1級
67歳以下の方:993,750円 + 子の加算額※
68歳以上の方:990,750円 + 子の加算額※
2級
67歳以下の方:795,000円 + 子の加算額※
68歳以上の方:792,600円 + 子の加算額※
子の加算額(子の加算額はその方に生計を維持されている子がいるときに加算されます。なお、子とは18歳になった後の最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子です。)
2人まで 1人につき228,700円
3人目以降 1人につき76,200円
障害厚生年金・障害手当金
対象
年齢・厚生年金納付要件(納付要件をどこまで考慮するか要検討)
初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
支給額
過去の収入・厚生年金加入期間など細かい情報が必要かつ、算出ロジックが複雑なため、OpenFiscaで算出は難しい
参考リンク