文章・レポート術
僕は、コンサルタントや講師という仕事柄、分かりやすい文章を書く、ということに大きな関心を持っている。僕なりの経験と関心に即して、文章力を鍛えるために参考となるコンテンツを紹介していきたい。
まず、文章表現が上手いことがビジネスパーソンとしてなぜ重要か、ということについて。
以下の記事が良いことを書いている。
令和版 語彙数推定テスト
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
実は、僕は、グロービスのクラスで何年も前からこのこと、すなわち「語彙力の重要性」を説明してきていた。文章力、接続詞の使い方など以前に、シンプルな「語彙力」が非常に大事だ。今もこの考えは変わらない。文章力を研ぎ澄ますことは、ホワイトカラーの仕事、特にコンサルタントや企画の仕事では年収にダイレクトに直結しうると思う。思う、と書いたが、そういう例をたくさん見てきた。
次に具体的な文章術・作文術の本を幾つか紹介したい。
前提として、必ずしも以下の本そのものを選ばなくても良いと思っている。大事なことは、テクニカルな日本語文章術の本をしっかり1〜2冊読んで、繰り返し意識することだ。
以下、僕が実際にお世話になり感謝している本をあげておく。
これは20年前のアソシエイト時代に読んで本当に感謝した本。大野先生はレジェンド日本語研究者。
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2021年、ある意味「決定版」のような文章術の本が出た。実際に「読むべき」「実践すべき」内容だと思う。
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これは、基礎からデジタル時代のノウハウまでが詰め込まれた2020年代仕様の素晴らしい一冊
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新型コロナ問題以降、「オンライン」コミュニケーションが大事になる今、以下の本が提唱する「文字を減らせ」という考え方が大いに重要になると思う。
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さて、文章術そのものを読むだけでなく、美しい文章例を沢山読むことや「心構え」を知ることも有効だと思う。
文章の上手い人、というと僕は経営学者の伊丹敬之先生を思い出す。論理とドライブ、小気味良いリズム感。声に出して読みたくなる。(が、そうすると、怒られたことばかり思い出す)
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あとは、少し変わった自分の経験から。僕は、TOEFLの英文エッセイやスピーキングの勉強をしていたことがある。これが、欧米圏で基本とされる論証的な文章の書き方(意見の述べ方)の良い勉強になる。グローバル化を意識する人には特に重要だろうと思う。
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テクニックでなくて、文章を書く「心構え」という面では以下の本が大好きだ。「つまらない人間とはなにか。それは 自分の内面を語る人である。」の一文が心に刺さる。実際には、ビジネスの現場でも「自分の内面を」長々と書いている人は少なくない。
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以上、「文章を書くこと」について色々と参考になるコンテンツを紹介してきた。最後に「文章を読めるか」ということについて、AI研究者の新井紀子先生の以下の有名な本を紹介しておきたい。
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母国語での高度で正確な読み書き、は一見地味なことながら、今後ますます重要になるのだろう。一冊の本もまともに読めないのに、コードを書いて親に褒められて得意になっている小学生、とか将来どうなるんだろう?と思う。シンボリック・アナリストは概念を操作してナンボであり、概念を操作するのは国語力だ。 2020/8/18
2020/10/3
2021/4/11
2022/2/19
2023/5/21
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