クマ財団応募文章
Q3.クリエイターとしてどんな創作活動をしていますか?活動の理由とあわせて、具体的に記載してください。※500文字まで*
客観的現実は存在せず、現実は各個人の主観的な認識によって作られる。 特に、コンピューターを介して間主観的に共有される”現実”(インターネット空間, AR/VR空間, 時間, 言語空間等)では、その各個人の主観的認識の非対称性を自由に設計できる。 私は「現実の非対称性」の設計についての研究、プロダクト開発、設計論の構築を行っている。 ①研究・プロダクト開発
・[非対称な時空間]非同期的なロボット遠隔操縦VRインターフェースの研究。時空間を超えた人間とロボットの相互作用。(国際会議にて主著論文)
・[非対称なことば]発言が別の意味に変換されて相手に届くAI媒介チャット環境(東大にて研究中)
・[非対称な時間]非同期的講義においてリアルタイムのような生徒間コミュニケーションを実現するオンライン講義環境のプロダクト開発(IPA未踏’20)
時間、空間、言語、地理など様々なドメインにおける開発の知見を一般化し、非対称性と現実の共有を両立するための設計論を探っている。 現実についての設計論についての抽象的な思索と手を動かす研究開発を行き来して未来を創ることに好奇心の充実を感じる。
Q4.上記の活動や作品を通じてどのような「新しい価値」を提示または模索していますか?※300 文字まで*
AirPodsで都市のノイズを遮断、SNSに見たいものだけを表示するなど、現実の個別最適化は進んでいる。その設計を誤り個別最適化を追求すると、フィルターバブルや経験機械のよなディストピアに向かう。
一方で、個別最適化を全く行わずに客観性の制約に縛られたままのももどかしい。
近い将来に、人が生きて他者と繋がる現実はコンピューターを介して共有され、物理的制約に縛られずに設計できるようになる。私は研究開発によってそのデザインスペースや設計の可能性を広げる。「非対称性による個別最適化」と「対称性による他者との共有」の両立が可能であることを、具体的な研究やプロダクトと抽象的な設計論の両面から世界に提示する。
Q5.クマ財団の支援を利用して1年間どのような活動をしたいですか。※300 文字まで*
2024年5月-8月
・時空間が非対称な複数人VRにおいて協働作業を実現する仕組みの研究(コロンビア大学)
・AI媒介チャット環境における相互理解の評価・設計論の研究(東大にて研究)
9月-12月
・秋学期は休学、OISTにてSony CSL笠原氏と主観的自己について共同研究
2025年1月-4月
・コロンビアに復学、情報科学と哲学の学習を継続。
その他:
・スタンフォード生とのグループにてVRにて複数視点からの歴史の可視化手法の開発(助成金申請予定)
・クマ財団生との作品制作
日米を往復し、抽象的な設計論/哲学と具体的な技術研究/プロダクト開発を行き来し、分野を横断しつつ一貫したテーマを追求します。
Q6.自身の創作活動において、AIツールを活用していますか?*
1. AIツールを活用して作品を創作している。
Q7.Q6.で「1から4」を選択した方へ質問です。AIツールの活用がある場合は、具体的な使用ツールやその活用方法と、AI技術をどのように捉えているかを記載してください。(ポートフォリオで提出した作品にAIツールを活用している場合は資料内で活用方法についての説明を明記してください。)※300文字まで
①AIツールの使用:プロトタイプを高速に開発し世に出し他者の遊びから外部性を取り入れる
例:GH Copilot, Cursor等を用いてAsymmetric Chatのプロトタイプを数時間で開発し、SNSに投稿。VR開発者, コミュニケーション研究者, デザイナー, 脚本家など様々なバックグラウンドの人が色々な遊び方を試みるのを観察し、他者の視点を獲得。これをきっかけに、現在東京大学のAri特任准教授と共同研究中。
③AIに関わる研究開発:
Asymmetric Chat:人間間のことばの媒介としてのLLM
ロボット操縦VRインターフェース:人間-ロボット間の時空間の媒介としての経路計画AI
Q1.学内での勉強内容、ゼミ、専攻、研究テーマ等をご記載ください(発表や展示、応募歴、受賞歴があれば詳しくご記載ください) 例:〇〇コンクール、〇〇賞(2022年12月) ※800文字まで*
Columbia大学 Egleston Scholar:受験生の内上位1%として認定
Columbia大学 CGUI Lab (Steven Feiner教授)
VR空間の物体を動かすだけで、間接的に工場ロボットが操縦できるインターフェースを研究。
【国際学会 査読付き論文発表】
Aoyama, S. et al. "Asynchronously Assigning, Monitoring, and Managing Assembly Goals in Virtual Reality for High-Level Robot Teleoperation" IEEE VR, 2024. (主著, 採択率28.7%)
【国際学会 査読付きポスター・デモ発表】
Wang, P. et al. "Built to Order: A Virtual Reality Interface for Assigning High-Level Assembly Goals to Remote Robots" ACM SUI, 2023.
Aoyama, S. and Asano, K. "Shadow Play Using Ultrasound Levitated Props." ACM UIST SIC, 2022.
Q2.学外での活動実績をご記載ください(活動名称、発表内容、開催地、応募歴、受賞歴等) 例:〇〇コンクール、〇〇賞(2019年12月) ※800文字まで*
Stanford TreeHacks 2024ヘルスケア部門大賞, Most Impactful賞, BGB賞
世界最高峰の学生ハッカソンにて三つの賞を頂き、さらに全チームの中で唯一授賞式にてデモを披露。
Code for Japan Civictech Challenge Cup U-22 大賞・PLAID賞 (2021/10)
第1回XR創作大賞 Kid’sPlates賞 (2021/9)
「時間」がバーチャルになった世界観を提案し受賞
2020年度 情報処理学会 若手奨励賞 (2021/4)
国立情報学研究所「情報科学の達人」プログラム 受講生優秀賞 (2021/4)
情報処理学会 第3回中高生情報学研究コンテスト 優秀賞 (2021/3)
IPA 未踏IT人材発掘・育成事業 採択 (2020/4) 修了 (2021/3)
文部科学省 トビタテ!留学JAPAN 第5期 高校生コース 合格 (2019/4)
U-22 プログラミングコンテスト2016 経済産業大臣賞 (2016/10)