複素数
虚数は、2乗すると-1になる数のこと。
$ x^2 = -1の解($ \pm \sqrt{-1})が虚数($ \pm i)となる。
当初、虚数はあり得ない数として考えられていた。
例えば、リンゴの数が$ i個というのはあり得ない。
計算に使うとなぜかうまく計算できてしまうが、飽くまで仮の数として考えられていた。
2次方程式、3次方程式を解こうとすると、実数の範囲では解けないケースがある。
2乗すると -1となる特別な値$ \sqrt{-1}という数値を考えると解けるようになる。
2次方程式だとあり得ない値として解なしとなるが、3次方程式の解では$ \sqrt{-1}を計算過程の中で使うと実数解が現れてくる。
$ \sqrt{-1}を虚数単位$ iとする。
「虚数は物理量に現われない」という解釈があるがこれは間違い。
複素屈折率や複素誘電率のようなものがある。
電磁気学、量子力学では複素数を普通に使う。
複素数$ z
実数部係数$ a
虚数部係数$ b
とすると、以下のように表される。(これは覚えるしかない)
$ z = a + bi
複素平面を考えると、複素数が持つ幾何的な意味が見出される。
($ iを掛けると90度回転する。)
複素数全体の集合としては$ \mathbb{C}という記号が使われる。
行列で考えると、複素数は以下のように表すことができる。 $ E = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
$ I = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ -1 & 0 \end{pmatrix}
$ I^2 = -E
以下はどうなるかを示している。覚えなくても理屈が分かればすぐに導出できるはず。
複素数の加算
$ z_1 + z_2 = (a_1 + b_1 i) + (a_2 + b_2 i)
$ = (a_1 + a_2) + (b_1 + b_2)i
複素数の減算
$ z_1 - z_2 = (a_1 + b_1 i) - (a_2 + b_2 i)
$ = (a_1 - a_2) + (b_1 - b_2)i
複素数の乗算
$ z_1 z_2 = (a_1 + b_1 i)(a_2 + b_2 i)
$ = a_1 a_2 + (a_1 b_2 + a_2 b_1) i + b_1 b_2 i^2
$ = a_1 a_2 - b_1 b_2 + (a_1 b_2 + a_2 b_1) i
除算はかなりややこしい
一度