国債の仕組み
国債はその額面の通貨と交換して、金利を指定された期日に払い、最終的にはその額面分を返す(償還する)というもの。(金利の払い方にはいくつか方法がある。→債券の金利の払い方) 国債を発行すると、その国債が銀行などに買われる。ここでは日銀は国債の直接引き受け禁止であるため参加できない。
政府の資産として日銀当座預金にX円、政府の負債に国債がX円乗る。資産と負債が同額増える。
銀行の資産の日銀当座預金X円が国債X円に入れ替わる。総資産変化無し。
国債市場では、金融機関(および機関投資家)と日銀により国債が売買されている。
国債市場で取引されているのは、既に発行された国債であり、この価格自体は既発行分の国債の資金調達には無関係。(発行して入札が終わった時点で資金調達は完了しているため。)
国債市場では日銀は金利を維持するために意図的に銀行に対する反対売買をするしかなくなっている。
銀行が売る(国債価格は下がり、金利は上がる)なら日銀は買う。
銀行が買う(国債価格は上がり、金利は下がる)なら日銀は売る。
銀行が日銀に国債を販売した場合
銀行の資産の国債X円が日銀当座預金のY円に入れ替わる。なお、この時の増減分は純資産の増減となる。
日銀の資産に国債Y円が乗る。負債に日本銀行券発行高Y円が乗る。
銀行は国債の金利で儲けているのではなくて、購入時と売却時の価格差で儲けている。
場合によっては現金が必要となるために販売する事もある。
このため、マイナス金利になっても購入時より高い値段で売却すれば得になる。