ジョセフ・ヒース『資本主義が嫌いな人のための経済学』
呼んだ当時の考えはナイーブなリバタリアン(みたいな雰囲気。厳密にそうという意味ではない)だったので、前半の章で衝撃を受けた(ような気がする)
(追記: くちなしさんと話したところ、第1章の議論は自分が思ったよりさらに強力だったことが分かった(単に所有権、契約の自由にもとづくリバタリアニズムを潰すものとしてくらいしか理解していなかったが、
うーん?
所有権・契約の自由に限ったリバタリアニズム(オンリー)
これは資本主義経済が機能しない
リバタリアニズム+資本主義を可能にするような仕組みのみを支持(傾向として)
これは一貫性がない
所有権・契約の自由を支持(傾向として)
?
政府活動一般に不支持(絶対的に)
政府活動一般に不支持(傾向として)
前半+ちょっとしか読んでない
アメリカ版の題名は: Economics without Illusions (カナダ版はFilthy Lucre: Economics for People Who Hate Capitalism)
「伸び過ぎた芥子の実を刈り取る」、英語における「出る杭は打たれる」かな
プロローグ
プロローグ脚注"8 厳密には、経済学者(ミルトン・フリードマン)の息子。David Friedman Hidden Order: The Economic Everyday Life"
デイヴィド・フリードマンは経済学者の息子だけど経済学者ではない?
第1章
The Fourteenth Amendment does not enact Mr. Herbert Spencer's Social Statics.
-- Oliver Wendell Holmes Jr.
"リバタリアンは国家や自然法の代わりに、生存権、自由権、そして財産権が最も有名である自然権の体系だけを仮定したのだった" p.33
生存権? 身体権とかではなく?
自然権って自然法みたいなものではないのか(この前の部分では、自然法は善の追求が意識的にされるものとしている(トマス・アクィナス?))
スペンサー アイルランドのジャガイモ飢饉
In this case, as in many others, Nature secures each step in advance by a succession of trials; which are perpetually repeated, and cannot fail to be repeated, until success is achieved. All mankind in turn subject themselves more or less to the discipline described; they either may or may not advance under it; but, in the nature of things, only those who do advance under it eventually survive. For, necessarily, families and races whom this increasing difficulty of getting a living which excess of fertility entails, does not stimulate to improvements in production—that is, to greater mental activity—are on the high road to extinction; and must ultimately be supplanted by those whom the pressure does so stimulate. This truth we have recently seen exemplified in Ireland.
スペンサーの悪評はリチャード・ホフスタッターによる風評被害という話を聞いたことがあるけどそれだけでもないっぽい
第2章
→最低賃金法について
スウェーデンなどの福祉国家は女性の労働を増やすことでGDPを上げているらしいが、GDPに勘定されない家事労働から移ったということは、GDPという計測法によって測ることによる数値上の経済成長で実際には大したことはない可能性は? p.70
内発的動機づけの起源を考えて、どうやって進化したのか、って考えていくとやっぱり外発的動機づけと同様の説明が必要とされるということはどうか?
他人には外因的動機づけを重視するのはトリヴァースの意識の理論に一致するかも?
第3章
"次善の一般理論"
第4章
会社は契約の束に過ぎず、不便ながら個人個人の契約でも同じことができるらしい
契約に「同じ会社の社員」のような文言が入っている場合、どうやって翻訳したらいいだろう?
完備契約
Tiebout model
第6章
福祉国家というテーマを最初に考察したフランス人
principled 節操のある, 主義に基づいた
市場は単にもし計画経済 (or 官僚神) がうまくいったら、という場合と同じ結果をもたらすから重要なのだろうか たとえば領土の配分は世界政府がもしあったらこのような配分になっていたであろうから現在の領土を保つべき、というのではあるまい。
価格弾力性が低い生活必需品に課税しよう vs. 地位財である奢侈品に課税しよう
福祉国家の通常根拠とされるものと真の規範的な根拠が違うというのはあたかも、福祉国家がチェスタートンのフェンスであるが如くだ
保険
//民間の保険のほうが、モラルハザード止めるインセンティブ大きそうな気がする?
アメリカの医療費の高さの原因は
結局は十万人当たり240人という医師の過少な育成が原因だということが、…
いっぽう、もっぱら双極割引、認知バイアス、知能の低さ、実行機能のような認知的な問題がより根本にあれば、よりパターナリズム的な対策が効果を上げるだろう (具体的にはフードスタンプくらいしか知らない) よく知らないけど、チャールズ・マレーは貧困は知能の問題だと思っているけどベーシックインカム支持者で不思議だ
(彼はフードスタンプかベーシックインカムかという対立軸でベーシックインカムを支持しているわけではないのでは)
https://gyazo.com/65481c573269fac6aa1b1a7a2d323525
https://gyazo.com/804ab0c00d34e655fcf6ee58482054bd
独占レント、資本コスト
リスク、時間選好