FXについて
FXの長期積み立て、及び保有に関して
長期積み立ての目的としては、多くは老後資金を考えて積み立てる事が多いと思います。
しかし、ただ銀行に預けていても、年利が0.01%であり、全くと言っていいほど、銀行に預けていても増えません。
その為、現在では、銀行に預けるではなく、投資信託や、株、FXなど、多くの投資と言われるものに対して、積み立てしていくことに注目が集まっています。
しかし、投資はよくわからない。
難しい単語が多くて本当に増えるの? リスクが高いのではないの?
という不安が大きいと思います。
ここでは、その中でもFXで長期投資するメリット、デメリット、実際どういうものに投資したらいいのかを、数値を使って、具体的に計算して、本当にメリットがあるのか、どういうリスクを抱えているのかどうかを考えていきたいと思います。
その為には、FXで使われる用語の意味をしり、理解しどういう事なのかを知る必要があります。
自分のお金に関することなのでちゃんと考えていきましょう。
目的:
FXを長期的に積み立てていき、スワップポイントにより、不労所得を得るというのが目的です。
今回の目的:
メキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランドのロストカットの計算を行います。
スワップポイントは、金利の差の分だけお金を得ることが出来るシステムです。
その為、FXでスワップポイントを狙う場合、必要なのは、高金利な通貨を選択することです。
高金利な通貨を調べると3つの通貨が出てきます。
メキシコペソ
南アフリカランド
トルコリラ
この中で、私が考える、投資した方が良い優先順位としては、
1:メキシコペソ 2:南アフリカランド 3:トルコリラ となります。
その理由は、簡単に言えばメキシコペソが一番少ない資金で運用でき、また利率も期待できるからです。
初めに、FXの長期積み立て投資において重要なポイントとしては、2つあります。
ロストカットにならないこと
少ない資金で積み立てられる事
それを念頭においてください。
ここからは実際にそれぞれの通貨に投資する場合どの程度の資金があれば、どの程度安全に運用できるのかを考えていきます。
ここで計算する内容
資金3万円を入れた時にいくらのスワップポイントが見込めるか。
まず、メキシコペソで考えていきます。
2020/7のメキシコペソは大体4.7円~4.8円程度です。
ここでは、
1メキシコペソ: 4.8円
自分の資金: 3万円
使用する証券会社:楽天FX
メキシコペソの必要証拠金:200円 (1000通貨あたり)
ロストカット率:50%
とします。
楽天FXだと、ロストカット率を変更可能ですが、まずは、初期設定で計算します。
計算:
10000通貨を1ロット購入した場合、いくらでロストカットになるのかを計算します。
ロストカットされる資産 = 1ロット当たりの最低必要証拠金×10 × ロット数 × ロストカット率
=200 × 10 × 1 × 0.5
=1000
値下がり可能金額 = (自分の資産 - ロストカットされる資産) / 購入通貨
=(30000 - 1000 ) / (10000 × 1)
=2.90円
つまり、現在の価格から2.90円下がったら、ロストカットされるということです。
ロストカット金額 = 現在の通貨の値段 ー 値下がり可能金額
=4.8 - 2.9
= 1.90円
よって、メキシコペソが1.90円になったら、ロストカットされます。
実際には、値下がりによって必要証拠金も変動するためもう少し余裕があります。
同様に、南アフリカランドとトルコリラを下記条件で、ロストカットの値段を求めます。
1南アフリカランド: 6.520円
自分の資金: 3万円
使用する証券会社:楽天FX
南アフリカランドの必要証拠金:261円 (1000通貨あたり)
ロストカット率:50%
購入:10000通貨を1ロット
値下がり可能金額 = 2.87円
ロストカット金額 =3.65円
となります。
1トルコリラ: 15.6円
自分の資金: 3万円
使用する証券会社:楽天FX
トルコリラの必要証拠金:625円 (1000通貨あたり)
ロストカット率:50%
購入:10000通貨を1ロット
値下がり可能金額 = 2.69円
ロストカット金額 =12.9円
となります。
それぞれのスワップト共に比較します。(2020年現在、スワップは非常にどれも低いものなので、2018年ごろと両方比較します)
並べると。
https://gyazo.com/65717bae5cabe32846e3a5f0e3031603
注:独自調べの為、違うかもしれません
これだけ、見ると、トルコリラの方が良いような気がします。 実際トルコリラは近年、注目されている貨幣です。
ただ、こちらの3つのグラフを見てみます。
https://gyazo.com/a32c17fa3c90ee6f0b7db5fee0091186
https://gyazo.com/fcf7259a55958b161ed6cdd88167dfb2
参考:
このグラフは、10年間の南アフリカランド、メキシコペソ、トルコリラの通貨の為替レートの推移を表しています。
このグラフから10年前の価格、今までの最低価格、最高価格、現在の価格を見てみます。
これも含めて表に纏めます。
そして、ここから値下げした割合を考えていきます。
メキシコペソを10年積み立てた場合
最高9円から、最低4.5円まで下がっています。
もしも10年間積み立てていた場合、値下がり幅は、9-4.5 = 4.5円です。
南アフリカランドを10年積み立てようとした場合
価格は最高12円から最低6円になっています。
こちらは、10年間の最高価格は、12円で、最低価格は、現在の6円です。
もしも10年前から積み立てた場合は、下がり幅は、12 - 6 = 6円です。
ロストカットしないように、追加でお金を必要となると、追加で、8万円程度入れれば、ロストカットにはならない計算になります。
とはいえ、毎月10000通貨ずつ入れたと考えると、10年間で、最低でも合計で、8×12 = 96万円は追加で入れてる必要があります。
もちろん、次の年は10円で積み立てたとしたら、またその分も積み立てする必要がありますので、もし積み立てていたら、含み損が大きくなっていたと考えれます。
今現在の価格は、6円程度になっているため、10年前よりはしやすい状況になっていますが、グラフを見てわかる通り、通貨の価値が下降し続けている通貨の為、積み立てには、あまり推奨出来ないかなと思っています。
トルコリラを10年積み立てようとした場合
10年間の最高58円から最低15円まで下がっています。
もしもトルコリラを10年前から積み立てた場合は、下がり幅は58-15 = 43円
1年で大体10円下がったとすると。
維持コストに、15万円は、必要になることになり、それも現在も含み損を大幅に抱えることになります。
(実際には、必要証拠金は58円の時は、もっと大きいため、15万円以上に必要だったと思います。)
これだと、毎月10000通貨入れれば入れたほど、維持コストが大きくなっていくわけです。
つまり、南アフリカランド以上に、とてつもないコストが必要になっていたことが分かります。普通の人だと、まず、難しいでしょう。
これが、現在15円ですが、まだトルコリラは下がり続けています。なので、今この時点で、トルコリラを積み立てて行くのは、とてもではないですが、お勧めできません。
最悪、今後10円、5円と下がっていくことも考えられます。
上記に示した通り、今現在の価格は、どの通貨もこの10年の間で最低価格になっています。
ロストカットしないようにスワップ金利で運用することを考えると、
大体レバレッジとしては1.0~1.7倍程度を保って運用して行きたいところです。
それで考えた場合、トルコリラは未だに下がり続けているため、長期的なスワップに向きません。
なので、今回は南アフリカランドとメキシコペソで考えたいと思います。
運用する条件として下記を考えます。
南アフリカランドの場合:
南アフリカランド:6.5円
スワップ:10円 (1万通貨あたり)
とします。
レバレッジ1.7倍で運用することを考えると。
必要になる資金は、
6.7×10000/1.7 =39411 円
よって、大体4万円で、毎日10円ずつスワップ金利として入るお金となります。
メキシコペソの場合:
メキシコペソ:5.2円
スワップ:5円(1万通貨当たり)
とします。
レバレッジ1.7倍で運用することを考えると、
必要になる資金は、
5.2×10000/1.7 = 30588
よって、大体3万円で、毎日5円ずつスワップ金利として入るお金になります。
それぞれを比較すると。
4万で10円 (自分のお金1円あたり、何円のお金になるかを出し、比較している)
10/40000 = 0.00025
3万で5円
5/30000 = 0.00017
よって、スワップのリターンが高いのは南アフリカランドの方がよいということになります。
(スワップは、時と場合によって、大きく変動するため、逆転する場合も大いにあります。)
なので、資金的に余裕がある場合はメキシコペソでいいと、私は思っています。
ただ、自分の場合は運用資金を毎月3万円の積立を考えているため、メキシコペソを買っています。
今回はここまでです。
次回は、毎月3万円ずつ運用し、スワップ金利を複利で回した場合について考えていきます。
今回は、毎月3万円ずつメキシコペソを積み立てていったら、いくらになるかを計算していきます。
計算方法は簡単です。
入金総額 / 30000 = 購入ロット数
購入ロット数 × スワップ(円/日) ×30 = 1月のスワップ金利の合計
で出すことができます。
それを表にすると、下記表になります。
https://www.youtube.com/watch?v=LHkaIEg_raU
https://www.youtube.com/watch?v=rD39RHqG9VU
FXで長期積み立てるメリット・デメリット
ここでは、FXの長期投資でよくいわれるメリット、デメリットを紹介いたします。
メリット
低コストで資産運用できるため続けやすい
外貨預金よりも自由度の高い運用が可能
感情に左右されにくく比較的安心してトレードができる
利率が高い
デメリット
為替変動によって値動きがあり、マイナスになるときがある
大損する危険がある
金利変動し、毎日受け取るお金がマイナスになる可能性がある。
以上のようなメリット、デメリットがあります。
流れとしては、下記のように説明していきます。
(1) FXとは? (FXとはどういうものなのかの説明)
(3) FXの計算方法の説明
(4) 積み立てのシュミレーションしてみる
(5) 本当に必要なのか、何のためにするのか、するべきかどうかを考える。
1000通貨、10000通貨の意味
ロットの意味
取引のする数量
1000通貨、10000通貨をどれだけ取引するかを、何ロットとして購入します。(購入ロット数)
そのロット数に1000通貨、10000通貨をかけたものが、取引数量とないります。
取引数量 = 1000通貨,10000通貨 × 購入ロット数
例
メキシコペソの通貨レートが下記のように、1メキシコペソが4.56円だとします。
これは、4.56円と1メキシコペソを交換できるということです。
1000通貨 購入するということは、4.56円×1000通貨=4560円分メキシコペソに円を交換したということです。
10000通貨購入するということは、4.56円×10000通貨 =45600円分メキシコペソに円を交換したということです。
10000通貨を5ロット購入するということは、 4.56円×10000通貨×5 =228000円分メキシコペソに円を交換したということです。
1メキシコペソが4.56円の時に、10000通貨購入し、その後5.56円に上がったとします。
そうすると、45600円が55600円になったということになります。
だから、そこで円に戻すと、10000円の利益になるというわけです。
1メキシコペソが4.56円の時に、50000通貨購入し、その後5.56円に上がったとします。
そうすると、45600×5 =228000円分が、55600×5 = 278000円分になったということになります。
そこで、円に戻すと278000円 ー 228000円 = 50000円の利益になるという事です。
https://gyazo.com/b5515dc6baef40952e5768ed65cfad9a
FXには空売りといい、売る方もありますが、ここではやらないので、説明しません。
レバレッジについて説明します。
レバレッジとは簡単に言うと、FXでは、証券会社にお金を借りて、自分の資金以上の取引をすることができるのですが。
自分の資金以上のお金を運用している際に、
本来必要な資金に対して、実際に運用している資金が何倍かを表したものをレバレッジといいます。
例
今、自分の資金として10万円あります。
先ほどの1メキシコペソ=4.56円とすると、もしも海外の口座に入れて、金利を得ようとすると。
100000/4.56 = 21929.82メキシコペソ 預け入れることができます。 (実際には、手数料などかかるので少し減ります)
どんなに頑張っても、もっと預入したくても、これ以上は無理です。
それに対して、FXでは、レバレッジというものによって、それ以上のお金を取引できるのです。
先ほどの1メキシコペソ=4.56円の時に、5万メキシコペソ(取引数量)を購入したいとします。
もしも実際にするとしたら必要な資金は、
50000×4.56円 = 228000円必要です。
しかし、今は10万円しかありません。
ここで出てくるのがレバレッジというものです。
証券会社が、足りない分を立て替えてくれるのです。
レバレッジは本来必要な資金に対して、実際に運用している資金が何倍かを表しています。
レバレッジ = 50000×4.56 /100000 = 2.28 倍
この何倍というのが、レバレッジです。
FXでのレバレッジ計算方法
必要な数値
自分の資産
通貨の値段(選択した通貨の為替レート)
購入ロット数
通貨単位 (1000通貨 又は 10000通貨)
レバレッジ = 通貨の値段×ロット数×通貨単位/自分の資産
例
自分の資産10万円
通貨の値段:1メキシコペソ = 4.56円
購入ロット数:5
通貨単位:10000通貨
とすると
レバレッジ = 4.56×5×10000/100000
= 2.28 となる。
FXのロストカット金額の計算方法
FXのロストカット金額の計算には、下記数値が必要です。
自分の資産
通貨の値段
通貨単位
購入ロット数
必要証拠金維持率
ロストカット率
ロストカット金額 = 現在の通貨の値段 ー 値下がり可能金額
値下がり可能金額 = 耐えられる含み損 / 取引数量
取引数量 = 購入ロット数 × 1000通貨又は10000通貨
耐えられる含み損 = 自分の資産 - ロストカットされる資産
ロストカットされる資産 = 最低必要証拠金 × ロストカット率
必要証拠金(全体) = 1ロット当たりの最低必要証拠金 × 購入ロット数
この計算式で出すことができます。
例
証券会社:DMMFXを想定
通貨ペア:南アフリカランド (ZAR/JPY)
必要証拠金:2800円 (DMMFXに記載)
ロストカット率:50%(DMMFXに記載)
自分の資産:30万
通貨の値段:1南アフリカランド= 7.00円
購入ロット数:5
通貨単位:10000通貨
とすると。
最低必要証拠金 = 1ロット当たりの最低必要証拠金 × 購入ロット数
=2800円 × 5
=14000円
ロストカットされる資産 = 最低必要証拠金 × ロストカット率
=14000×0.5
=7000円
耐えられる含み損 = 自分の資産 - ロストカットされる資産
=300000 - 7000
=293000円
購入通貨 = 購入ロット数 × 1000通貨又は10000通貨
=5×10000
=50000
値下がり可能金額 = 耐えられる含み損 / 購入通貨
=293000/50000
=5.86円円
ロストカット金額 = 現在の通貨の値段 ー 値下がり可能金額
=7-5.86
=1.14円
よって、南アフリカランドが1.14円になるとロストカットされます。
FXを積み立てていくとどうなるのか。
FXを積み立てるとはどういうことかというと。
FXに毎月決まった金額入金し、その分ロット数を増やしていくということです。
それによって何ができるかとういと。その増えたロット分、スワップによる収入が増えていくというわけです。
例
1月にFXに3万円入金し、5.6円のメキシコペソを10000通貨購入しました。
その月のスワップの平均値段が10円だとすると。
10円×30日 =300円の収入になります。
2月にFXにもう3万円入金し、その時5.4円のメキシコペソを10000通貨購入しました。
その月のスワップの平均値段が10円だとすると。
10円×2×30日 = 600円の収入になります。
ただし、5.6円から5.4円に値段が落ちているので、FXの収支としてみるとマイナスのように見えます。
3月にFXにもう3万円入金し、その時6.0円のメキシコペソを10000通貨購入しました。
その月のスワップの平均値段が10円だとすると。
10円×3×30日 =900円の収入になります。
それに加えて、5.4円から6.0円の分も、FXの収支としてみるとプラスになります。
積み立てる通貨について
積み立ての原則として、どういうものを積み立てると良いか知っていますでしょうか。
下記グラフを見て下さい。
3つのグラフのうち、あなたはどのグラフで積み立てたいと思いますでしょうか。
FXのリスク
投資をする際には、そのリスクをちゃんと知っておきましょう。
FXのリスクは大きく2つあります。
金利差の逆転
為替の変動
金利差の逆転とは
現在は、日本は金利がとても低く、逆転することは殆どありません。
しかし、今後10年、20年後も同じかは、わかりません。
日本の金利が高くなり、メキシコペソの金利が低くなった場合、スワップが逆転して、毎日マイナスになってしまう可能性があります。
為替の変動とは
簡単にいうと、1ドル=100円のものが、1ドル=110円や1ドル=90円などのように、通貨の値段が変動することと考えるといいと思います。
これは、今まで考えてきた内容を考えれば分かると思います。
長期投資では、とにかく、ロストカットされない状態を保つことが大切です。
レバレッジは、絶対に高い値で設定しないようにしましょう。
レバレッジをかけることによるリスクとしては、下記のようなyoutubeがたくさん出ています。
本当に、危ないので、素人で手を出すのはお勧めしません。
しっかりと、リスクを考え、自分の資産が減ることも考えたうえで、十分余裕のある範囲でやるのが、
長期投資を続けていくコツになります。